Google広告を利用している人であれば、よく耳にする品質スコアは、広告運営に大きな影響を与えるものです。
運用型広告の世界において、品質スコアと広告ランクは誤った解釈を招きやすい概念です。
しっかりと区別できていない状態のままで使われているといえます。
品質スコアは狙って上げるものではなく、さまざまな取り組みをすることで結果として上がるものです。
品質スコアを上げるための対応方法について解説します。
目次
品質スコアを上げるためにやるべきことを解説
品質スコアとはGoogleが広告やキーワード、ランディングページの品質を示す指標です。
品質スコアと広告ランクは誤解されやすい概念でもあります。
そのため誤って品質スコアが低い=広告ランクが低いと解釈されがちです。
品質スコアは狙って上げるものではありません。
それでは具体的に品質スコアを上げるためにやるべきことを解説します。
- 推定クリック率を改善する
- ランディングページの利便性を改善する
- 広告の関連性を改善する
クリック率は高ければ、それだけユーザーにとって魅力的な広告ということになります。
ユーザーはキーワードにマッチした広告を探しているのです。
ユーザーにとってコンテンツが最適なものでオリジナリティがなければなりません。
例えばいくつかの情報をかい摘んで説明する広告は有用とはいえません。
またどんな環境にあってもユーザーにとって使いやすいサイトであることも大切です。
広告の関連性とはタイトルと説明文にキーワードを含めることです。
ユーザーはキーワードがタイトルに入っている広告に注目します。
さらに説明文にもキーワードを入れることで飛躍的にクリック率が伸びるとされているのです。
コンテンツマーケティングの事例はこちら
品質スコアが上がらない原因
品質が上がらない原因はキーワードにあります。
意識したいのは入札しているキーワードです。
品質スコアが低いキーワードなら新しい広告文を作り直しましょう。
その結果クリック率が向上しても品質スコアが改善されない場合は、リンク先ページに原因があると考えましょう。
このように品質スコアが上がらない原因はいくつか原因があるのです。
それでは具体的に品質スコアが上がらない原因を解説します。
キーワード選定が適切でない
キーワード選定が適切ではないということは、取り扱う商品と相関性が不十分だということです。
取り扱っている商品やサービスと因果関係のないキーワードは、相関性が不十分と判断され、品質スコアが1となってしまうことがあります。
キーワードに関連性がないコンテンツがウェブサイトの中にあればコンバージョンにつながる可能性は低くなります。
コンバージョンとはサイトの訪問者が商品やサービスを購入したり資料請求したりするなど行動を起こすことです。
きちんと取り扱っている商品やサービスと相関性が十分なキーワードを選びましょう。
そうすれば商品購入つまりコンバージョン向上に繋がるのです。
広告文が適切でない
広告文が適切ではないということは、多くの選択肢から選んだキーワードとの相関性が不十分な広告文を出している場合です。
同一広告グループ内に多数のキーワードを提供している場合、広告文との関連性が高いキーワードもあれば低いキーワードもあります。
キーワードと広告文の相関性が不十分と判断された場合、品質スコアが1となってしまう可能性が出てきます。
そうならないように広告グループ分けは適切に行いましょう。
きちんとキーワードに適合した広告文を作成することが不可欠です。
1つの広告グループに複数キーワードを必ずしも設定する必要性はありません。
1広告グループに1キーワードとすることは品質スコアを改善できる有効な手段です。
リンク先ページの不備
リンク先ページの不備というのは、提供するキーワードの情報がリンク先ページに載っていない状態です。
この場合、相関性が不十分とみなされて品質スコア低下を招きます。
例えば、ウェブサイトの更新やリニューアルをした場合、関連する情報が他のページにないように注意しましょう。
コンテンツを変更する場合は、必ずリンク先ページも改善していく必要があります。
品質スコアの確認方法
品質スコアの確認方法は、キーワードのステータスの吹き出しで、キーワード・広告文・リンク先ページのそれぞれを確認できます。
Google広告の場合は、以下の手順で品質スコアを確認できます。
- メニューから「キーワード」を選択
- 右上の表示項目から「表示項目の変更」を選択
- 品質スコア項目にある「品質スコア」をチェック
- 「適用」を選択
上記手順を踏めば、キーワードごとに品質スコアを一覧で確認できるのです。
Yahoo!リスティング広告では、品質スコアのことを品質インデックスと呼びます。
品質インデックスを確認する手順は、以下の通りです。
- 「スポンサードサーチのタブ」を選択
- 「キャンペーン管理タブ」をクリック
- 「表示期間選択」から確認したい期間を選択
- 表示期間選択の中にあるタブから、「キーワード」をクリック
上記手順を踏めば、キーワードごとの品質インデックスが表示されます。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
品質スコアを上げるためにやるべきこと
品質スコアのレベル上げをするために、前述した要素を切り分けて改善することが必要です。
クリック率は広告に対する興味関心度を計測する目安となるものです。
ユーザーがクリックしたくなる広告であるかどうかがポイントになっています。
クリック率が高くなれば、ユーザーの検索意図を満たした広告を表示できていると高く評価されます。
その結果、品質スコアをより良いものにできるのです。
もう少し品質スコアを上げるためのやり方について検証してみましょう。
クリック率向上のための広告文の改善をする
クリック率はユーザーがクリックしたくなる広告かどうかということを、Google広告によって判断され数値化されたものです。
クリック率のレベルを上げるためには、クリックされやすい広告文を作る必要があります。
そして適切なキーワードを設けることが必要となります。
広告文をさらに良い状態にするには、ユーザーにとって魅力的な訴求や具体的な数値を用いるのが効果的です。
クリック率がアップすれば、ユーザーによく見られている広告であると評価され品質スコアもアップします。
広告文にキーワードやメリットなどそつなく盛り込みましょう。
無意識のうちにクリックしたくなるような文章にすることを心がけるのです。
そのためには検索されやすいキーワードを選ぶことが大切です。
キーワードと広告文の整合性をとる
品質スコアはユーザーの検索意図に沿った広告を掲載することでアップします。
キーワードや検索クエリと広告文は相互に関連している必要があります。
反対に相関性が不十分な広告文を設定してしまうと、品質スコアが下がってしまうのです。
理由は、ユーザーとユーザーの検索したクエリとの関係の度合いが低くなるからです。
リンク先ページを充実させる
リンク先ページが充実していることは、ユーザーにとって利用しやすいランディングページだということです。
具体的にはランディングページを読み込むスピードやユーザーにとってわかりやすく設計されているということです。
ランディングページを設計する場合、次の点に気をつけることで、ユーザー側の利便性が上がると考えられています。
- サービスの透明性を示すことで、サイトを信頼できる特性を高める
- 各デバイスで利用しやすいように最適化を図る
- ランディングページを読み込む時間を短縮する
- 広告文やキーワードとの親和性を深め、有益な情報を与える
ユーザーが抱えている問題や悩みを解決するコンテンツのランディングページを作成します。
ページの読み込み速度を上げる
ページの読み込み速度も指標に大きく関わってくるため、読み込む速度が遅い場合にはページの容量の改善などを推奨します。
ページの読み込みが遅いと我慢できずに離脱してしまうユーザーが増えてしまいます。
画像が多い場合は圧縮などをすることによって、ユーザビリティの高いウェブサイトを目指しましょう。
広告のグループ化を行う
広告の相関性は、登録キーワードや検索クエリ、広告の見出しや説明文との相関性を指します。
注意しておきたいポイントは、検索クエリを広告の見出しや説明文に要素として含んでいるかです。
そして登録キーワードが商品からかけ離れていないかどうかも重要なポイントです。
双方を満たすことによって、広告の相関性を一定以上に保つことができます。
扱う広告文が同一の場合は、同一の広告グループ内で管理することがお勧めです。
広告グループは大きなカテゴリでひとまとめにするのでなく、関連キーワードごとに作成することがポイントとなります。
品質スコアを上げるメリット
品質スコアをレベルアップすると、広告の掲載順位やクリック単価をより良くするのに効果的です。
つまり、クリック率やランディングページの利便性、広告の相関性などをより良いものにすれば品質スコアはレベルアップします。
平均的・平均より上の場合は問題ありませんが、平均より下の場合はより良いものにすることが必要です。
広告ランクは、広告が掲載される順位とクリック単価によって決定されます。
そのため低いクリック単価でも上位に広告が掲載されるのです。
具体的に品質スコアを上げるメリットについて解説します。
広告内での掲載順位が上がる
広告順位はクリック単価と品質スコアとの掛け算で算出されています。
クリック単価が高い場合でも、品質スコアが低い場合は順位が上がらないようになっています。
コストと効果のバランスを最大化するためにも、品質スコアの向上を欠かすことはできません。
広告が掲載される順位は提供単価×広告の品質=広告ランクで決定されます。
品質スコアがレベルアップすることで、ページの上部に広告が表示される可能性が高まってきます。
品質スコアがレベルアップしていくことで、同一の提供単価であっても検索結果画面の上位に広告が表示されやすくなるのです。
掲載順位が上がることによって、さらにインプレッションシェアが良い状態となります。
インプレッションシェアとは広告が表示可能だった合計回数のうち、実際に広告が表示された回数が占める割合です。
クリック単価が安くなる
品質スコアが上昇することによって掲載順位が上昇してクリックも増加します。
しかし、毎月の広告予算はほとんどの場合無制限ではありません。
基本的に広告予算を上回らないように提供単価を抑制しています。
そのため以前より安価なクリック単価で配信できるようになります。
コンバージョン率に変動がなければ、クリック単価が安くなった分でCPAも改善できるのです。
CPAとは1件あたりのコンバージョンにかかった広告費用のことで、Web広告の指標として重要視されています。
品質スコアの適正値は?
品質スコアは高ければ高いほど理想的です。
しかし、すべてのキーワードで満点をとるのは提供単価とのバランスも考慮しなければなりません。
6~7割ほどのスコアを目指していくのが一般的です。
実務においては広告文の関連性・クリック率・ランディングページの利便性について、良いバランスでブラッシュアップします。
品質スコアは10段階評価で10が最大値となります。
しかし、適正値が10であると念頭に置く必要はありません。
品質スコアが10となってしまう指名キーワードもありますので、指名キーワードと非指名キーワードは別物として検討すべきです。
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品質スコアと広告ランクの関係性
Google広告運用において、品質スコアと同様に頻出してくるのが広告ランクです。
関連性はありますがまったく同じではありません。
Google広告の掲載順位においては、低いクリック単価でも、広告ランクが上位であれば上位に表示されやすくなります。
広告ランクを決定するエレメントのひとつが品質スコアとなっているのです。
Google広告の掲載順位を向上させるためには広告ランクを向上することは不可欠です。
広告ランクを上げるためには品質スコアを向上させる必要があります。
クリック単価を増加させることでも広告ランクは向上し、掲載順位を向上させることは可能です。
しかし、コストと効果のバランスが悪循環に陥りやすいので、同時期に品質スコアも向上させていくことがポイントです。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
品質スコアを上げるための注意点
品質スコアを向上させるためのいろいろな方策はありますが、注意しなければならない点もあります。
いくつか注意点について見ていきましょう。
ユーザーにとって有益な情報を伝える
ページの読み込みが遅いと、我慢できず自発的に離れてしまうユーザーが増加します。
画像が多いケースは圧縮したりすることで、高いユーザビリティのウェブサイトを目指しましょう。
ユーザーがわかりやすいサイト設計を心がける
どのような端末でアクセスしても明瞭なウェブサイトを目指しましょう。
ユーザーのアクセシビリティをはじめに考え、コンテンツの内容を豊富でわかりやすくしっかりしたものにすることが極めて重要です。
効果測定を実施して分析・改善をする
効果測定を実施して分析・改善するためには、適切なキーワードを設定することで広告の関連性は高まります。
広告文は、ランディングページの内容と違いが生じないように焦点を合わせ、ユーザーのニーズを意識して作成しましょう。
次にユーザーがどういう理由でキーワードを検索したのか、ユーザーが何を求めてキーワードを検索したのか考えましょう。
ランディングページに自分なりの視点を加えて提示し直します。
反対に検索意図と違いが生じたランディングページは、離脱率が高くなってしまい広告の関連性が低下してしまう原因となります。
キーワードとランディングページの相関性については、実際に検索を行なっているユーザーに関心に合わせることが重要です。
ランディングページの表示速度は、可能な範囲内での最大を目指すことによってアクセシビリティが高まります。
どのような端末からアクセスしても表示速度ができるだけ速くなるように改善しましょう。
品質スコアに困った時は?
検索広告で効率的に上位掲載を目標とするためには、広告ランクや品質スコアを改善することが極めて重要です。
ユーザーの立場になることが、広告ランクと品質スコアを向上させるためには大切です。
品質スコアを上げるのに対応策に困った時は、デジマクラスに相談してみましょう。
デジマクラスはユーザーファーストの視点で企業の課題に取り組みます。
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まとめ
品質スコアを向上させることで広告ランクも押し上げられ、コストと効果のバランスの向上に結び付きます。
しかし、品質スコアの改善には広範な知識と蓄積した経験から導き出されたノウハウが必要です。
自社での運用が難しい場合は品質スコアの改善を得意とするデジマクラスがサポートします。