WebサイトのCV率を高める方法の1つとしてCTA(Call To Action)が広く知られています。
自社サイトを訪問したユーザーに購買や契約といった次のアクションを促すボタンやバナー画像のことです。
効果的なCTAを設置できれば多くのユーザーに認知してもらえたり、製品・サービスの購入や利用につながることでしょう。
今回はCTAの効果を高めることに役立つ方法や設置場所、テクニックや意識するべきことなどについて解説します。
目次
CTAの効果を高める方法を解説
CTAの効果を高めるためにはコンバージョンがはっきりしていなければなりません。
自社のWebサイトを通してユーザーが最終的にどのような成果を得られるのかが明確でなければならないということです。
たとえば何か製品の情報であれば、その製品を使うことでどのような効果やメリットが得られるのかをはっきり示します。
興味を引くコンテンツになるよう工夫して配置できれば、クリック誘導や製品の購入などの行動に繋げることができるでしょう。
ユーザーにどのような行動をとって欲しいのか。そのためにどんな工夫を施すか。CTAはこの2つを意識して設置しましょう。
CTAの設置時のポイント
CTAを設置する時はただ適当に情報を羅列すればいいわけではありません。
CTAの設置の仕方次第で、CV率だけでなくWebサイト全体の見やすさや印象も大きく変化するので気を付けましょう。
この項目ではどのような場所にどうCTAを設置すればいいのかポイントを詳しくご紹介します。
CTAの効果的な設置場所
CTAの効果的な設置場所として以下が考えられます。
- コンテンツ直下
- ページ最上部
- ページ最下部
- 固定ヘッダー
コンテンツ直下は商品説明などを行った記事の最後にCTAを設置するオーソドックスな方法です。
内容に合わせたCTAが設置しやすく、数多くのコンテンツを扱う時に最適といえるでしょう。
ページ最上部はサイトを訪れたユーザーの目が一番最初に触れる場所です。
サイト内でどのような行動を取れるのか認知してもらうことに効果的です。
ページ最下部の場合は、最後までページ内を選んだ関心度の高いユーザーのクリックを誘導しやすくなるでしょう。
固定ヘッダーは特定の場所にCTAを固定することが可能です。
CTAの位置を固定すると途中でページを離れるユーザーでも目に付きやすくなります。
次のアクションに移る機会を逃さないようにすることにも繋がるでしょう。
設置時にサイズも考慮する
効果的なCTAのサイズはパソコンかスマホかを問わず縦幅0.5cm以上が理想的とされています。
大きすぎるとページ内のバランスを崩してしまいます。小さすぎると目立たなくなってしまいかねません。
0.5cm以上になるように意識して、ウェブサイト全体のバランスに合わせてサイズを決めることが必要です。
CTAのクリック率を向上させるには
CTAのクリック率を向上させるためには商品やサービスに合わせた適切な内容のCTAボタンでなければ意味がありません。
たとえば素人向けのページであるにも関わらずいきなり製品の無料トライアルに繋がるような ボタンを設置したとしましょう。
その場合、ユーザーは何も理解できずに離れていってしまう可能性があります。
素人の人でも理解できるようにするためには、問い合わせや説明会などの利用につながる案内などの方が効果が期待できます。
サイトの内容に応じて、どんなユーザーがターゲットなのかを考慮したものでなければ効果的なCTAとはいえません。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
効果的なCTAを作るポイント
この項目では効果的なCTAを作る時のポイントを解説します。
肝心なのはユーザーファーストの意識です。ユーザーの存在を無視した一方的なものであってはいけません。
ユーザーの利便性を考慮した分かりやすいCTAを作成しましょう。
ユーザーがリンク先をイメージできる文言を使用すること
設置したCTAボタンをクリックしてもらうためには、ユーザーがリンク先をイメージできるかどうかが肝心です。
ユーザーが理解しにくい内容だった場合、そのまま敬遠されてしまう確率が高くなります。
どんな情報が得られるのか、どこにアクセスすることになるのか、記事をすべて読まなくても伝わるような文言を選びましょう。
キャッチコピーなどがある場合はそれを上手く活用して興味を引くという方法もあります。
選択肢はできるだけ減らすこと
いくら伝えたいことが多くあったとしてもCTAの設置のしすぎには注意しなければなりません。
選択肢が多すぎると、ユーザーはどれを選べばいいのか混乱してしまいます。
コンテンツの目的に対応したCTAを選別して設置することが大切です。
CTAを設置しすぎるとコンテンツの内容にふさわしくないものを混ぜてしまうというミスも起こりえるので気を付けましょう。
設置場所を意識すること
CTAの設置場所はユーザーの目につきやすい場所を意識することが大事なポイントです。
左上から右下に向かって移動しやすいとされる人の視線に合わせて、中央や右下に設置するなど工夫をしてみましょう。
自然に目が行きやすい場所に設置することも効果的です。
画面の最も上部に来るファーストビュー内にCTAを設置する手段も効果的といえるでしょう。
視覚的に強調したデザインにすること
一般的にCTAを設置する時にはWebページのデザインに合わせたものが良いとされています。
ただ統一がありすぎると逆に存在が埋もれて分かりにくくなってしまいかねません。
そんな場合は配色を変えたり強調したデザインにしたりすることでCTAの注目度を高めることが可能です。
少し変化を加えて視覚的に強調したデザインにするだけで効果的なCTAを実現できるようになるでしょう。
ユーザー心理を意識したCTAを作るには?
CTAの効果を高めたいなら、ユーザーがどのように考えどんな風に行動をするのかユーザー心理を意識することも求められます。
ユーザー心理が分かっていないとCV成立のためにCTAボタンをクリックしてくれるよう誘導することは余計に難しくなるでしょう。
この項目ではユーザーが行動を起こしやすくなる3つの方法を紹介します。
ユーザーに起こして欲しい行動を明確にすること
ユーザーにクリックなどの行動に移ってもらうためには起こして欲しい行動を明確にすることが有効です。
たとえばソフトなどをダウンロードして欲しい時は「ダウンロードする」のようにどのような結果になるのか明示します。
分かりやすければ分かりやすいほどより多くの人にクリックしてもらえるようになるでしょう。
商品を購入して欲しい時には「商品を探してみる」という文言にするなど工夫を凝らします。
紹介している商品はもちろん関連商品の購入へつなげることも不可能ではないでしょう。
何が起きるか分からないものよりも意図が明確に伝わる方がユーザーに安心感を与えるのです。
緊急性を感じさせること
ユーザーに「まだ買わなくても大丈夫」と思わせてはいけません。他のサイトでの商品の購入に繋がる可能性があるからです。
ユーザー離れを起こさないために、CTAに「今すぐ」や「今だけ」などの緊急性を感じさせる言葉を使用しましょう。
「今買わないと損をしてしまう」とユーザーに感じさせるのです。
「期間限定」などで時間制限を表記する方法もユーザーの購買意欲を高めることに役立ちます。
同じ製品であったとしても、付加価値や緊急性を持たせることでユーザーの製品購入へと繋がりやすくなるでしょう。
ユーザーの心理的な負担を低減させること
新しい製品やサービスを利用する時、ユーザーは「損をしたくない」と考えるため警戒心が強くなりがちです。
資料請求や購入などの行動に移る時、心理的な負担が強いとなかなか手を出してもらえません。
ユーザーの心理的な負担を和らげるには行動に移すまでのハードルを言葉で下げる方法があります。
「たった3分でできる」や「会員登録不要」といったフレーズが例として挙げられるでしょう。
ユーザーに対していかに時間的な損失や不利益を感じさせないかが重要になってきます。
クリックを誘うテクニック
ユーザーが思わずクリックしたくなるようなCTA設置のテクニックを5つ紹介します。
しっかりと工夫してボタンを置かなければユーザーは簡単にはクリックしてくれません。
これらのテクニックを利用して効果的なCTAを設置しましょう。
その1:強力なコピーと連動するCTA
強力なコピーがあるにも関わらずまったく無関係なCTAが設置されていてはユーザーの意欲を損なってしまいかねません。
ユーザーにクリックしてもらうためには、広告文を読んだ後に納得して行動できる、強力なコピーと連動したCTAが必要です。
内容とマッチしてスムーズに理解できるものであればユーザーの不安も解消できます。
その2:何が得られるかが明確なCTA
ネット上にあるのは純粋に製品やサービスを提供するためのCTAだけではありません。
ユーザーに不利益を与えるWebサイトやスパムなどの悪質なものも存在します。
それら悪質な存在はユーザーの警戒心を高めています。不明瞭なものにはほとんどの人がクリックをしようとは考えません。
アクセスしたことによって何が得られるのか、不利益になるようなことはないのか、はっきりと示すことは大前提です。
クリックしたらどうなるかが明確に伝わる、できるだけ相手に警戒心を抱かせないCTAを設置しましょう。
その3:ボタンだけで伝わるCTA
ボタンだけで伝わるCTAにすることは肝心です。
Webサイトの訪問者は誰しもが時間に余裕を持っているわけではありません。
ちょっとした休憩時間の合間であったり、急いで情報を集めようとしたりしているケースも多くあります。
人によっては文章やコピーを隅々まで読んでくれないかもしれません。
CTAの文言を一瞬だけ見て、欲しい情報が得られるかどうか判断されてしまうこともあるでしょう。
できるだけ多くのユーザーに見てもらうためには一目見ただけでどのような情報が得られるのか理解できるボタンが必要です。
その4:統一感のあるCTA
人の脳は統一感のある配置やデザインを認知しやすい特徴があります。
そのためWebサイトと統一感のあるCTAにすることでユーザーが内容を把握しやすくなります。
あまりにも違和感があると警戒心を刺激してしまい、次の行動を制限してしまうことにもなりかねません。
記事を読みながら自然と目が行くCTAを設置することで、新しい情報を得たいという前向きな気持ちを喚起することもできます。
その5:異なるコンテクストのCTA
コンテンツと連動した内容にすることはCTAの最もベーシックな形です。
しかしある種のホワイトペーパーを提供する時などはコンテンツと直接関係ないものを設置する方が良いこともあります。
その場合はオファーの内容がはっきりと伝わるようにコピーやビジュアルに変化を加えなければなりません。
コンテンツとは一見異なる内容のCTAがなぜ必要なのか、ユーザーに理解してもらいやすくするためです。
Webマーケティングの事例はこちら
よく使用されるCTA
よく使用されるCTAは大きく3つに分けることができます。
1つ目は目的としている行動をユーザーに達成させるCTAです。
資料請求・ダウンロード・ファイルのアップロードなどの場合に多く見ることができるでしょう。
2つ目はリードフォームとして使われるCTAです。
メールアドレスやユーザー氏名などを入力した後、送信や内容確認を促す際にCTAが使われるパターンが有名でしょう。
3つ目は特定のページへアクセスしてもらうためのCTAです。
査定フォームやお問い合わせ、登録フォームなどにアクセスしてコンバージョンを行うように誘導する時にもCTAが使用されます。
ユーザーにどのような行動を起こして欲しいのかに合わせて、内容に沿ったCTAを利用しましょう。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
効果的なCTAを設置してCV率をアップさせよう
製品の購入やサービスの申し込みなど、コンバージョンをアップさせるためにはより効果的なCTAを設置することが大切です。
ポイントは目的とマッチしたCTAの運用にあります。
またできるだけ多くのユーザーの興味関心を引くことができればCVに至る確率を高めることにも繋がるでしょう。
より効果的なCTAを作成するには?
より効果的なCTAを作成するためにはユーザーのことを理解することが何よりも大切です。
ユーザーがどんなことに反応を示してくれるのか、どのようなデザインがアクセスやクリックを誘導しやすいのか分析しましょう。
効果的なCTAの作成に関して悩んだ時にはデジマクラスのコンサルタントに相談してみてください。
デジタルマーケティングのプロが親身になってお話をうかがい、適切なアドバイスをさせていただきます。
まとめ
いかがだったでしょうか。本稿ではCTAの効果を高める方法について解説してきました。
100%すべてのユーザーに行動を起こしてもらうような方法はありません。
しかし、少しでも多くのユーザーに受け入れられるCTAでなければなかなかコンバージョンを達成できないことも事実です。
ユーザーが何を求めているのか把握した上で、誰もが分かりやすく、不安を抱かないCTAの設置を目指しましょう。