Criteoはパリに本社を置くCriteo社が運営するDSP(Demand-Side Platform)です。

同社が提供するリターゲティング広告サービスは、日本ではその人気の高さからCriteo広告と社名を付けて呼ばれています。

存在も有用性も認識しているけれど準備や制限の問題で導入をためらっている、という方は多いのではないでしょうか。

今回の記事ではCriteo広告を活用するメリットについて解説します。

導入前の準備や広告の出稿条件もあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

Criteo広告の概要

紹介

Criteo広告はリターゲティング型の動的ディスプレイ広告です。

ユーザーのニーズに合わせて最適化された広告を表示させることができ、ワンクリックで商品詳細ページに誘導できます。

Criteo広告を見たことがある日本のインターネットユーザーは9割近くといわれ、認知度の高さは他の追随を許しません。

その広告ネットワークの規模の大きさはあのGoogleに次ぐといわれているほどです。

Criteo広告が注目されている理由

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Criteo広告が注目されている理由は確かな効果と実績があるからです。

Criteoは膨大な数のユーザーデータを保有しており、そのビッグデータを元に各ユーザーにとって最適な広告を生成します。

しかもデータをリアルタイムで学習・分析して広告に反映させるため、意欲の高いユーザーをCVへ導くタイミングを逃しません。

またGoogleディスプレイ広告やYahoo!ディスプレイ広告よりも料金的に安いことも注目を集める1つの要因となっています。
 
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Criteo広告の特徴

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ここで改めてCriteo広告の特徴について確認しておきましょう。

広告ネットワークの規模の大きさでGoogleに次ぐことやGDN・YDAと比較して料金が安いことの他にも特徴があります。

この項目ではそれらの中から3点をピックアップしてご紹介します。

リターゲティング型広告

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Criteo広告の特徴、1つ目はリターゲティング型広告であることです。

先の項目でも少し触れた通り、サイトを訪れたユーザーを追跡してサイト外で適切な広告を表示し、再訪を促します。

あるサイトを訪れた後、どうしてか特定の広告ばかり目にするようになったという経験がある方も多いのではないでしょうか。

これはリターゲティング広告によるもので、閲覧された商品情報などから特定のユーザーに最適化した広告を表示させます。

ワンクリックでの商品詳細ページへの誘導

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Criteo広告の特徴、2つ目はワンクリックで商品詳細ページへ誘導できることです。

Criteo広告によるリターゲティングはユーザーが閲覧した商品単位で行われます。

表示される広告はいずれも商品の詳細ページに直結しているため、意欲の高いユーザーをCVへと誘導するチャンスを逃しません。

もしもワンクリックで商品詳細ページへ飛べない場合、ユーザーの心に迷いが生じてCVの機会が失われることもあるでしょう。

広告バナーが自動生成される

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Criteo広告の特徴、3つ目は広告バナーが自動生成されることです。

ユーザーの閲覧情報とフィード情報を解析したCriteoエンジンは、ユーザーに対して最適化されたバナーを自動生成します。

このバナーの自動生成という機能は広告主にとって非常に有益だといえるでしょう。

商品のデータリストさえ準備しておけば、いちいちバナー広告のデータを作らなくてもCriteoが自動で作ってくれるのです。

手間を省いてくれる上に精度の高いターゲティングをしてくれる優秀なエンジンだといえます。

Criteo広告のメリット

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上の項目ではCriteoエンジンによるバナー広告の自動生成が広告主にとって非常に有益であることに触れました。

ここではCriteo広告がもたらしてくれるその他のメリットについても確認しておきましょう。

Criteo広告の利点を3つピックアップしてそれぞれ詳しくご紹介します。

広告配信先が多い

Criteo広告のメリット、1つ目は広告配信先が広いことです。

インターネット上の広告はアドネットワークと呼ばれる広告配信のためのネットワーク上で配信されます。

アドネットワークのうち、Yahoo!のネットワークにYahoo!以外で広告を配信できる企業はCriteoしかありません。

月間PV数が150億回を越えることもあるYahoo!ニュースのトップページに広告を配信できることのメリットは多大です。

このような、他社と比較したときの配信先の広さがCriteo広告のメリットの1つとなっています。

学習データが豊富

Criteo広告のメリット、2つ目は学習データが豊富なことです。

Criteo広告ではユーザーの興味・関心や行動履歴を学習し、最適な広告バナーを自動生成・表示することで再訪を促します。

この時に活躍しているものこそCriteoの心臓部、膨大な数の企業のユーザーデータおよび学習データに他なりません。

Criteo広告ではこれらを元にリアルタイムで解析を行い、広告の露出のタイミングまで自動で計算・調整しています。

エンジンの精度が高い

Criteo広告のメリット、3つ目はエンジンの精度が高いことです。

広告主に最適なユーザーを割り出しマッチングさせることにおいて、Criteoエンジンのアルゴリズムは高い精度を誇ります。

ターゲティングの精度が低いエンジンだと、場合によってはCVに至る可能性の低いユーザーにまで広告配信されかねません。

その点Criteoエンジンであれば高いパフォーマンスを発揮してくれます。高い費用対効果を発揮する広告として人気です。

 

ワンポイント
Criteo広告は精度の高いマッチングでユーザーをCVへ導く。

 
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Criteo広告の3つのエンジン

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先の項目ではCriteoエンジンがいかに高い精度を持っているかについて触れました。

Criteoエンジンの自動最適化アルゴリズムを形成しているのは3つのエンジンからなるシステムです。

Criteoが高いパフォーマンスを発揮できる理由であり、他の媒体とは違う要素であるこの3つのエンジンについて紹介しましょう。

予測入札エンジン

Criteo広告の3つのエンジン、1つ目は予測入札エンジンです。

予測入札とはユーザーのエンゲージメント・CV率・カート投入額を予測して入札額を最適化する仕組みです。

各インプレッションにおける「価値対コスト」の比率を割り出してくれるので広告の予算に無駄が生じません。

こうした予測が可能なのはCriteoがユーザー・商品・サイト間のインタラクションに関する膨大なデータを有するからです。

レコメンドエンジン

Criteo広告の3つのエンジン、2つ目はレコメンドエンジンです。

レコメンドエンジンではCriteoが持つビッグデータとユーザーの行動・閲覧履歴からどの商品を表示させるか判断します。

Criteoのレコメンドはユーザーに対して以前に表示した商品を提案するだけには留まりません。

日々蓄積される何億という買い物客からの情報を分析することで、ユーザーが関心を持つと予想されるアイテムまで表示します。

過去のインタラクション・人気商品・類似品に対する買い物客の行動データまで活用して判断する優れたエンジンです。

クリエイティブエンジン

Criteo広告の3つのエンジン、3つ目はクリエイティブエンジンです。

広告のバナーには以下の通り5つの要素があります。

  • サイズ
  • テンプレート
  • レイアウト
  • カラーセット
  • アクションボタン

Criteoのクリエイティブエンジンはこれらの最適な組み合わせを見つけ出し、最もふさわしいバナーを配信してくれます。

要素の強調やバランスに関するテストも自動で行ってくれるので、広告主は最適なバナーについて悩む必要はありません。

Criteo広告導入前の準備

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優秀なエンジンが膨大なデータを解析して各ユーザーに最適な広告を自動生成してくれる。Criteo広告は頼りになります。

ただそれだけにというべきか、Criteo広告の導入には事前に入念な準備が必要となります。

また後の項目でも触れますが出稿するための条件もあり、満たしていない場合は審査通過できず、出稿もできません。

まずはCriteo広告導入前の準備について確認をしてみましょう。

商品データのリスト化

Criteo広告導入前の準備、1つ目は商品データのリスト化です。

Criteoの広告出稿前には商品データフィードと呼ばれるリストを準備しなければなりません。

商品データフィードはアイテムデータのカテゴリ・画像・価格・商品説明文などWebサイトの掲載情報をリスト化したものです。

このリストは必ずCriteoが指定するフォーマットに変換したものを用意しなければなりません。

情報は必ず最新のものに更新しておくことが肝心です。在庫切れや価格変動があると誤った情報の発信に繋がります。

その場合、広告コストの大きな無駄やパフォーマンスの低下を招きかねません。

Criteoのタグの設置

Criteo広告導入前の準備、2つ目はCriteoのタグの設置です。

Criteoが用意する5種類のタグを自社サイト内に正しく設置する必要があります。

このタグの設置が正しくできていないと、Criteoはユーザーの行動を性格に把握することができません。

5種類のタグは以下の通りです。

  • トップページタグ
  • 製品一覧ページタグ
  • 製品詳細ページタグ
  • 買い物カゴページタグ
  • コンバージョンページタグ

これらを設置した上で、さらに各タグに商品の個数・ID・価格などを反映させる必要があります。

タグをすべて正しく設置するためにはJavascriptの専門知識が必要となるでしょう。

Criteo広告の出稿条件

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先に触れた通り、Criteo広告の出稿条件を満たしていないとどんな広告主も広告を出稿することができません。

Criteoが提示する最低条件を自社が満たしているかどうか、まずは確かめてみましょう。

条件は次の2点です。

最低予算

出稿条件の1つ目は最低予算です。

Criteo広告の最低出稿金額は50万円と定められています。

これだけの予算が取れていない場合はCriteoが行う事前掲載可否の審査を通過することができません。

GDNのリターゲティング広告の場合、クリック課金なら1クリック50~100円が相場とされています。

大きな予算を投じる価値があるかどうか慎重な見極めを要するといえるでしょう。

サイト訪問者数

出稿条件の2つ目はサイト訪問者数の問題です。

広告を出稿するサイトには、直近30日間のユニークユーザー数が4万以上であることが求められます。

ユニークユーザーはWebサイトを訪れた個人の総数です。同じ人が期間中に複数回訪問しても1としかカウントされません。

事前掲載可否の審査ではGoogle AnalyticsやSimilar webなどのキャプチャを送付します。

ユニークユーザー数が4万を超えている状態が季節変動などによる一時的なものであっても問題はありません。

 

ワンポイント
予算50万円以上とUU数4万以上がCriteo広告の最低条件。

Criteo広告を効果的に運用するポイント

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Criteo広告を効果的に運用するポイントは出稿する商品点数にあります。

商品点数に下限はありませんが、Criteo広告の強みを十分に活かしたいと思うなら10点以上の商品点数で配信しましょう。

この10点以上という商品点数はCriteoによって推奨されています。

その特性上、Criteo広告は商品点数の多いECサイトなどの場合に高い効果を発揮します。

業種別出稿数にもそれが反映されており、最も多いのはファッション通販です。

自社の強みを活かせる場合はぜひ利用しましょう。

 

ワンポイント
自社にはCriteo広告を用いるメリットがあるかどうか見極めが必要。

Criteo広告の導入に困ったら?

Criteo広告は事前掲載審査や必要条件の点で厳しい部分もありますが、活用できれば強力な広報手段となってくれます。

もしも業態にマッチするようであれば、ぜひ効率的に利用してその高い広告効果を得ておきたい所です。

ただ、指定されるタグの設定のことなど、クリアしなければならない問題は小さくありません。

もしもCriteo広告の導入に関して悩んだ時は、ぜひデジマクラスコンサルタントに相談してください。

マーケティングのプロフェッショナルが親身になってお話をうかがい、適切なアドバイスをさせていただきます。

 

ワンポイント
Criteo広告の導入に困ったらプロに相談するのが解決の早道。

 
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まとめ

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いかがだったでしょうか。今回の記事ではCriteo広告を活用するメリットや事前の準備などについて解説しました。

Criteo広告は配信するまでにCriteo側とやり取りする回数が多いことでも知られています。

複雑なタグの実装など、技術を持ったスタッフがかかりきりにならなければクリアできない条件もあります。

そうした面倒な部分もありますが、やはりその効果には侮れないものがあります。前向きに検討して、ぜひ利用してみてください。

本稿が効果的なCriteo広告利用のための一助となれば幸いです。