「Webアナリストに興味があるけど、仕事内容がピンとこない」と思う方もいるのではないでしょうか。

この記事では、Webアナリストの仕事内容年収、取得しておいた方が良い資格など、Webアナリスト全般について詳しく解説しています。

Webアナリストになる方法についても紹介しているので、「これからこの仕事を目指したい!」という方は参考にしてください!

Webアナリストの役割

パソコンと数値が記載されている資料のイメージ

Webアナリストの役割は、簡単に言うと「Webのお医者さんとトレーナー」です。

例えば、Webサイトから得られるデータを見たり、アクセス状況について分析したりして、改善点や問題点をピックアップします。

その上で、Webサイトの改善・施策案を検討し、実施していきます。

施策をおこなった後、どのくらい効果があったか検証し、結果次第で次の施策を検討する、というのが一連の流れです。

他にも、自社やクライアント問わず、Webサイトの売り上げを上げるための施策を練ったり、コンサルティングを行ったりもします。

Webアナリストの仕事内容

男性がパソコンに向かって仕事をしているイメージ

ここからはwebアナリストの仕事内容について解説します。

Webアナリストといっても、業種や担当するWebサイトによって異なるため、対応する仕事内容が全然違うということもあります。

ただし以下の4つの仕事内容は、webアナリストであれば土台と言っても過言ではないほど重要なので、必ず抑えておきましょう。

  • 数値のチェック
  • 施策などの効果を検証
  • 情報収集
  • 報告や改善すべき点の洗い出し

数値のチェック

対象のWebサイトが現在どういう状況にあるかを分析するために、アクセス解析ツールを使って数値のチェックを行います。

もちろん他にもありますが、例えばチェックする項目は以下のものです。

  • コンテンツのアクセス状況
  • ページビュー数(PV)
  • クリック率(CTR)
  • 購入数(CV)
  • 購入者率(CVR)
  • 現在の市場動向

もちろんWebサイトによってやることは違うので、チェックすべきところや重視すべきところも変わってきます。

ただ、共通しているのは、日々変わっていく数値をもとに、現状を分析して次の施策を考えていくことです。

また、会員情報や流入してくるユーザーをもとに、そのサイトによく訪れるユーザーの特徴も深堀していきます。

そこで浮かび上がったユーザーの姿をもとに、ネクストアクションにつながりやすい施策は何かを検討したりします。

施策などの効果を検証

机で作業をしている時のイメージ

数値の分析を行って施策を行った後は、ちゃんと効果が出ているか検証する必要があります。

例えば、会員の方にサイトに流入を促す意図を組み込んだメールマガジンを、毎日10時に送付するという施策をやったとします。

加えて、施策を行った1週間後に数値のチェックをしたところ、それほどアクセスしていなかったことが判明したとしましょう。

例えばその事実を踏まえて、時間帯と回数が原因だったのでは?と分析します。

そこで、次のような時間にメールを送付すればアクセス数の伸び率は上がるのではないか?と仮説を立てることができます。

  • お昼休みでスマホを見やすい時間である12時
  • 仕事終わりの方が多い18時

そしてそれを実行し、また1週間後の数値をチェックして次の施策を練る、といったことの繰り返しです。

以上のように、もし効果が出ていない場合は効果を出すための次の施策を考える必要があります。

逆に効果が出ていた場合、もっと効果を上げるためにはどうしたらいいかを考え、次の施策に移していくことが重要です。

情報収集

Webアナリストは、数値の分析や効果検証と同時並行で、情報収集を行っていく必要があります。

例えば、ライバル企業が今どのような行動をとっているかを調査することです。

他の企業が何をしているかを参考にし、自分たちは何をしていくかということを考えることが重要です。

その結果、他の企業と同じような施策を取ることも一つだし、他の企業はやっていない独自性を出していくことも一つでしょう。

他にも市場の調査を行い、業界のトレンドは何か、消費者が今求めているものは何かといったことを調査します。

どういうところに需要があるかを見極めるためにも、情報収集は重要です。

報告や改善すべき点の洗い出し

以上の3つを踏まえて、どういう結果が出たのか、どういう施策を打っていくかを上司に報告する必要があります。

一企業のお金を使って運営しているので、施策や結果以外、他にも売り上げの推移・利益などを共有することは重要です。

加えて、今までの結果やデータを踏まえ、改善すべき点を洗い出して分析することが必要です。

Webに限らずですが、これといった正解があるわけではありません。

より良くするためにいくつか改善点を出した上で、どういう順番で施策をやっていくかも決めて対応する必要があります。

 

ワンポイント
  • webアナリストはアクセス解析ツールを使って数値のチェックを行う
  • 確認した数値をもとに、効果が出ているか検証する
  • 情報収集を行ったり、次に改善すべきところを考える

Webアナリストの魅力

3人の男女がガッツポーズをしているイメージ

Webアナリストの魅力は、分析して施策をした結果がダイレクトに数値に反映されるので、成果が目に見えてわかりやすいところです。

一個の施策を行うだけで、売り上げが5倍になったりすることもあります。

なので、自分がやった施策で結果が目に見えてわかるのは非常に面白いところですね。

加えて、Webアナリストの仕事はこれといった正解はなく、むしろ正解は無限といっても過言ではありません。

そのため、いろんなアイデアを出して成果を上げる方法を考えることができるのも、webアナリストの面白いところです。

今後もますますIT化が進むと予想されることから、Webサイトを診断する人の需要も増えていくことでしょう。

そのため、将来性という観点からも、Webアナリストという仕事は魅力的だと言えます。

 
Webマーケティングの事例はこちら  

Webアナリストに求められる能力

チェックマークがついているイメージ

Webアナリストの仕事は、数値の分析をする関係上、データを分析する力は必要になってきます。

しかし、もちろんそれだけではなく、コミュニケーション力やわかりやすい資料を作ることも重要です。

データを分析する力

Webアナリストは、数値を取り扱う仕事である関係上、いわゆるアクセス解析といったデータ分析が必須となってきます。

例えば、とあるWebサイトで1日100人がとある商品を購入していて、とある日に突然購入者数が300人になったとしましょう。

その場合、出てきた数値をもとに以下のように原因を分析していきます。

  • Webサイトが見られる回数が単純に多くなったのか?
  • 何かテレビなどの影響がきっかけで訪問者数が増えたのか?

なので、データを参照し、数値に変動が起きた原因を分析する力が、webアナリストには求められるのです。

資料作成・レポーティング

Webアナリストは、数値をもとに分析し、その上でどう改善していくかといった施策を打っていく必要があります。

ただし、すぐにその施策に取り掛かって良いわけではありません。

現状がどういう状況でこれから何をしていくかを共有するために、一度上司や担当しているクライアントに報告する必要があります。

その際、他の人により伝わりやすくするために、パッとわかりやすいグラフを作成したり、Power pointで資料を作成したりします。

以上のような資料作成・レポーティング力は、Webアナリストとして仕事をしていく上では重要です。

もちろん、ExcelやPower pointで簡単なグラフ・資料を作成することも必要になってきます。

コミュニケーション力

男性2人がお互いに話している時のイメージ

データを分析し、何をやるべきかの施策が決まったら、今度は施策を実行していかなければなりません。

その時にエンジニアなどの他部署や、Web業務を担当している部署にやりたいことを説明する必要があります。

なので、周囲の人たちに「わかりやすく、正確にやりたいことを伝える」という、コミュニケーション力が重要になってきます。

 

ワンポイント
  • webアナリストはデータを分析する力が必要
  • わかりやすい資料を作ることも求められる
  • 他の人にやりたいことを伝えるためにも、コミュニケーション能力は重要

Webアナリストに役立つ資格

学生、入力、キーボード

Webアナリストに役立つ資格について、ここでは4つ紹介します。

全くの未経験の方であれば、他の資格と比べて比較的安価で、短期集中で取りやすいWebアナリスト検定を取ることをおすすめします。

Webアナリスト検定

Webアナリスト検定とは、Googleアナリティクスを体系的に学ぶことができる検定です。

検定を受ける前に、5時間/1日の講座を受けます。

ツールの使い方のみならず、例えば以下のようなことを一から丁寧に解説してくれるようです。

  • 分析の具体的な方法や手順
  • データの整理方法や視点
  • 分析する際のポイント

なので、「基礎からしっかり抑えておきたい方」、「Webアナリスト未経験の方」にはもってこいの講座ですね。

ちなみに、1回の講座料は公式HPによると2万円ほどでした。

不定期で開催されているようなので、申し込む際はスケジュールを確認してから申し込む必要があります。

2021年6月時点だと、対面講座ではなく、Zoomを使ったオンライン講座なので、自宅から講座を受けることができます。

ただし、筆記試験の時だけは会場に足を運ぶ必要があるようです。

ウェブ解析士

ウェブ解析士は、ウェブ解析士協会の公式HPによると以下のように紹介されています。

ウェブ解析について、体系的に学べる環境、スキルの評価基準を設け、必要な能力や知識を身につけられる資格

演習形式の講座を通して、実際に実務で使う場面をイメージしながら講座を受けることができます

そのため、直接本番に活かすことができるのです。

また、定期的に勉強会なども開催しているので、業種や職種問わずさまざまな人と人脈を築くことができます。

ちなみに「ウェブ解析士」、「上級ウェブ解析士」、「ウェブ解析士マスター」の3つのグレードがあります。

この順番で難しくなっていくので、ご自身のレベルに合ったものをまずは受けるようにしましょう。

それぞれ、料金が異なりますので、「こちら」を参考に気になるレベルの料金をチェックしてみてください。

Web解析マネジメント講座

ウェブ解析マネジメント講座とは、経営側から見た視点でどういう風にマネジメントしていくかを学べる講座です。

具体的には次の観点を学ぶことになっています。

  • マネジメント力
  • マーケティング力
  • チームを運営するためのチームビルディング力

もちろんマネージャーの観点だけでなく、ウェブ担当の業務についてもしっかり学ぶことができます。

そのため、まだwebアナリストとしての経験が浅い方であっても受講することは問題ありません。

ちなみに料金は128,000円となっています。

Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)

これは、Googleアナリティクスの習熟度を認定する資格になっています。

この資格を取得すれば、Googleアナリティクスを運用する能力があることをGoogle公式から認められることになるのです。

また、試験は全てインターネットで行われるので、気軽に受けられるのもグッドポイントですね。

加えて、Google Partnerであれば、受験費用も無料になり、試験対策で使う資料も無料で使うことができます。

できるだけコストをかけず、Webアナリストに関連する資格を取りたい方にはおすすめです。

ただし、上記3つの資格と違って、特別な講座が用意されているわけではないので、独学で勉強しなければなりません。

 

ワンポイント
  • webアナリスト検定は他の検定と比較して安価でおすすめ
  • GAIQは全て無料で受けることができるが、独学で勉強する必要がある

 
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Webアナリストに向いている人

男性がガッツポーズをしている時のイメージ

Webアナリストに向いている人の特徴は、論理的思考能力があって、プレゼンテーションスキルがあるということです。

もちろん他にもありますが、今回はこの2つに絞ってお伝えします。

論理的思考能力がある人

論理的思考能力があるかどうかは、Webアナリストにとって非常に重要です。

数値を扱う以上、感覚で物事を決めるような仕事ではないからです。

実際に数値を見て問題を把握し、改善してどれくらいの結果が得られるのかを思考する必要があります。

その上で、必要な施策を導き出し、優先順位をつけて改善していきます。

このように、数値をもとに改善施策を導き出せる論理思考ができる人は、Webアナリストに向いているでしょう。

プレゼンテーションスキルがある人

男性が女性に向かってプレゼンを行っている時のイメージ

現状の数値を把握し、改善施策の方向性が見えたら、どういう風に進めていくかをクライアントや上司に伝える必要があります。

そのため、プレゼンテーションスキルがある人であれば、自分のやりたいことを実現できる可能性が高いです。

なぜなら自分がやりたいことを伝達する能力があるため、上司に意図を伝えやすいからです。

もちろんプレゼンテーションをするための資料作成にも長けていると、なおいいでしょう。

 

ワンポイント
  • webアナリストを目指す上で論理的思考力があるかどうかは重要
  • わかりやすく伝えることができるプレゼンテーションスキルがある人は向いている

Webアナリストの年収は

お金とノートが写っているイメージ

Webアナリストは所属している業界や担当している仕事内容によって、年収が変わってきます。

マイナビ転職の調査結果によると、Webアナリストの平均年収は537万円が相場となっているようです。

ただし、職種全体の平均年収は554万円となっており、全体と比べると少し下回ってしまいます。

もちろんスキルによってもらえる年収は変わってきますし、この数値はあくまで目安です。

フリーランスの方や大手・外資企業に勤めている方の中には年収1000万円の方もいるようです。

自分の努力次第で、年収はどんどん上がっていきますので、あくまで参考程度にするようにしてください。

Webアナリストになる方法

ピンポイントを指している時のイメージ

Webアナリストになるためには、未経験であっても求人に応募して、転職することが手っ取り早いです。

ただし未経験の場合、中途採用の求人では次のようなところが必須になっている傾向にあります。

  • アクセス解析ツールを行ったWebサイトの分析・改善の経験があるかどうか
  • データ分析の実務経験が3年以上ある

なので未経験の方であれば、まずは未経験でも応募できるマーケティング職に応募するといいでしょう。

あるいはそこに関連する職業、例えば広告代理店などに勤めることも一つの手です。

ただ、そうはいってもなかなか求人が見つけることができないという方もいると思います。

次の章で詳しく述べますが、そういった方は転職エージェントを利用することも一つの手です。

 
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興味のある職種に転職するなら

男性がパソコンに向かって話している時のイメージ

興味のある職種に転職したいと思ったら、転職エージェントに登録することがおすすめです。

転職エージェントとは、簡単にいうと企業(中途採用)と求職者のマッチングサービスのことです。

転職エージェントに登録して面談を行った後に、自分の興味のある職種の求人をどんどん送ってくれます。

実際登録すると、Webアナリスト限定で自分の希望条件に合う求人を、まとめて5~10社ほど一気に送ってくれます。

もちろん求人数は登録する転職エージェントによるので、求人をどれほど保有しているかたずねてみましょう。

おまけに、転職エージェントは以下のようなことも無料でおこなってくれるのです。

  • 履歴書や職務経歴書の添削
  • 面接の練習
  • 面接の日程調整

「今の職場が忙しくて手が回らない!」という方でも、転職エージェントの方がバックアップしてくれるので、心強いですよね。

まとめ

女性が飲み物を飲みながらパソコンに向かっている時のイメージ

ここまでWebアナリストについて紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

Webアナリストについて、簡単におさらいしておきましょう。

  • Webアナリストは論理思考・提案力がある人が向いている
  • Webアナリストの平均年収は537万ほど
  • Webアナリストに転職したいなら転職エージェントを利用すべし

この記事がwebアナリストに興味を持っているあなたの参考になれば幸いです。