企業のブランディングのために活用されるブランデッドムービー

今後の企業イメージを構築するにあたりこのムービーは非常に効果を発揮します。

商品広告動画とは違い、企業のブランドイメージを損なうことのない運用を目的としているからです。

しかし、具体的に商品広告動画との違いを把握しなければ計画通りのブランディングとはいかないでしょう。

今回の記事では、ブランデッドムービーの事例を含め活用方法をご紹介します。

ブランデッドムービーの特徴

ブランデッドムービー

具体的な活用方法や商品広告動画との違いを見る前に、まずはブランデッドムービーの特徴を理解しましょう。

動画と一言でいっても、動画ごとにその目的があります。

ブランデッドムービーにも独自の目的があり、この部分がおろそかになっては企業イメージを損なってしまいます。

まずはブランデッドムービーが持つ特徴について、把握していきましょう。

ブランディングに活用される

ブランディング

1つ目の特徴が、企業やブランドのイメージを作り向上させるために用いられる動画であることです。

つまり、視聴者に共感してファンになってもらうことを念頭に作ります。

ブランデッドムービーは、直接的な商品の宣伝を行ったりはしません。

あくまでも企業のイメージづくりとその向上を目的にしているので、商品のアピールは間接的になります。

あるいは、まったく商品の説明は行わずに企業に共感してもらえる構成にするものです。

多くの動画が、30秒から120秒程度の長さで作られており視聴者には最後まで見てもらうように作成されています。

短い時間の中で、ストーリー性を持たせた内容によって企業に共感をしてもらいます。

ブランディングを目的に、マーケティングにおける主な手法の1つになるのです。

視聴者が能動的に見る動画

動画、視聴

大きな特徴はブランディングに活用されることだけではありません。

視聴者にとっての動画の在り方も異なります。

その理由が、ブランデッドムービーは視聴者が能動的に見る動画であるためです。

商品広告動画であれば、通常視聴者は受動的に動画を見ることになります。

例えば動画視聴の際に、動画の冒頭や中盤に自動で再生されるものは受動的な視聴の代表例です。

しかし、ブランデッドムービーはユーザーに再生してもらって視聴者になってもらうものになります。

動画再生中に差し込まれるものではなく、視聴者によって再生ボタンを押してもらう流れになるのです。

そのため、もちろん視聴したいと思ってもらう動画に作る必要があります。

視聴者自ら視聴するので、ストレスを感じることなく強い共感を感じてもらうこともできます。

こういった能動的視聴が行われる動画であることも、把握しておかなければなりません。

 

ワンポイント
ブランデッドムービーの使用シーンや視聴者との関係を理解しましょう。

動画広告との関係性

動画、広告

ブランデッドムービーの特徴を解説しましたが、動画広告との違いについても解説していきましょう。

動画広告は先述した通り、ブランデッドムービーと立ち位置が異なることはわかりました。

動画広告は多くの場合、商品を訴求するために用いられるものです。

そのため、企業のブランディングのために用いる動画ではありません。

また、商品を訴求するための動画なので基本的には視聴者の都合を問わず再生されるものになります。

能動的な視聴になるブランデッドムービーと違い、受動的な視聴になるのが動画広告です。

これはつまり、視聴者にストレスを感じさせることになるかが大きくかかわるポイントです。

ストレスを感じさせるということは、企業に対してのイメージダウンにもつながります。

また、ストレスを感じないまでも関心が低いので動画をスキップする可能性は大きいでしょう。

一方、ブランデッドムービーは視聴者自ら再生しているのでスキップされる心配はありません。

もちろん、企業イメージ向上を目的としているのでイメージを下げることは少ないでしょう。

共感を得やすいかどうかという点においても、ブランデッドムービーの方が得やすいです。

それは、商品をメインに訴求しているのではなく企業に強く共感をして欲しいと作成しているためです。

そして、この共感を強く持ってもらうことは企業のファンになってもらうことにつながります。

企業の強いファンになってもらうことで、ブランディングは完成していくのです。

また、商品の販売や売上の数字においても動画広告との目的が異なることを把握しておきましょう。

動画広告は商品を訴求し、短期的に販売数増加と売上を得ようと作られます。

それに対しブランデッドムービーは、長期的・間接的に売上を上げようと考え作られます。

まずは企業のファンになってもらい、その上で長期的に商品を知ってもらい購入してもらうことが目的です。

直接的で短期間の動画広告に対して、間接的で長期間なブランデッドムービーと特徴を十分に理解する必要があるでしょう。

 

ブランディング戦略の事例はこちら

 

事例①:株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ

KDDI、ブランデッドムービー

ブランデッドムービーの特徴と動画広告との具体的な違いについて解説しました。

今後ブランデッドムービーを運用するのであれば、特に動画広告との違いは分けて理解する必要があります。

次に、実際にこれまで活用された事例について解説していきましょう。

1つ目が、株式会社KDDIウェブコミュニケーションズで運用されたブランデッドムービーになります。

共感を呼ぶ構成など作りこまれた内容は、参考にできる成功事例といえるでしょう。

法人向けレンタルサーバーの動画

サーバー

このブランデッドムービーは法人向けに作られた動画になります。

運営は株式会社KDDIウェブコミュニケーションズのCPIが運営する動画です。

対象はWeb制作会社に向けたものとなります。

仕事にやりがいを感じることができずにいる担当者は仕事を辞めようか悩んでいるというストーリー。

担当者の想いや葛藤が動画内では描かれています。

しかし、ある仕事を通じて知り合った女性と一緒に仕事をする中で、やりがいや仕事の楽しさを感じていきます。

共感できるリアルなストーリー

ストーリー

注目されたのは、担当者の仕事にやりがいを感じられず辞めるか葛藤を描いている点です。

先輩からのアドバイスをもらっても、仕事へのやりがいやモチベーションを感じられない状態でした。

しかし、とある女性との仕事を通じて本当のやりがいを見つけて心境の変化が動画内に流れていきます。

こういったリアルなストーリーが共感を呼び、話題を呼んだ動画になりました。

最終的には、サービスを利用する人の想いをユーザーまで届けるというコンセプトを印象的に届けています。

 

ワンポイント
事例を参考にして動画づくりに役立てましょう。

事例②:早稲田アカデミー

早稲田アカデミー

次の事例が早稲田アカデミーが運用するブランデッドムービーです。

進学塾であるこのアカデミーは高校受験や大学受験で通う塾ですが、塾であることを全面に押し出していません。

子供にピックアップして家族との関係や子供が抱く夢を伝えて、ブランディングをうまく行っている例です。

子どもを「へんな生き物」に例える

ブランデッドムービー、子供

動画内のまず大きな特徴が、子供をへんな生き物に例えている点です。

子供が段ボールから出てこない、ものを隠すといった家での不思議な行動をとりお母さんを困らせています。

また、公園での奇妙な行動やズボンのポケットから砂が出てくるなど不思議な行動はまさにへんな生き物です。

こういった不思議な行動を子供はするものだと、共感できる部分もあるのではないでしょうか。

子供の不思議な可愛さを伝えながら、子供のふるまいや家族の困っている様子に強く共感を抱かせています。

子どもの無邪気さと家族の温かさに着目

子供、家族

へんな生き物である子供と、その家族に強く共感を抱くことができるストーリーで進む動画。

しかし、動画終盤で子供が塾に行きたいと突然訴えます。

その理由は、宇宙飛行士になるために理系の大学に行くからと言ってきたのです。

それを聞いたお母さんは、これまでの子供の行動を振り返り納得します。

ものを隠したのは宇宙飛行士のまねごとをするためで、ポケットからの土は月の砂をもって帰ったものでした。

公園での行動も、野球の試合中の空を見上げていたこともすべて宇宙飛行士への夢につながっていたのです。

お母さんはその子供の夢を応援したいとメッセージを送り、動画終盤では子供を温かく見守るシーンがあります。

子供の夢とそれに対する家族の応援というメッセージ性の高さ強い共感を呼ぶ内容になっていたのです。

この塾は子供にも家族にも寄り添ってくれそうと感じさせるブランディングがなされています。

事例③:株式会社クラシコム

インテリア

株式会社クラシコムが運営するブランデッドムービーです。

本動画では、この会社で扱うインテリア用品やファッション用品を訴求することなく進んでいきます。

しかしながら、会社独自のブランドを感じさせる動画づくりになっており非常に作りこまれています。

北欧、暮らしの道具店「青葉家のテーブル」シリーズ

北欧、暮らしの道具店

動画は、暮らしの道具展「青葉家のテーブル」のシリーズの1つです。

シリーズ動画では、多くがストーリーを持たせたり視聴者に共感を持ってもらいやすい構成になっているようです。

その中でも今回の動画は、ドキュメント動画のような構成になっていて女性店員さんに焦点をあてて描かれています。

79歳という年齢にかかわらず、自由に好きなことに挑戦し働くという女性が映し出されています。

その人の働くまでの悩みや人生においての考え方、人生観を語っており視聴者に強い共感を与えているようです。

ブランドの世界観を表現

ブランド

動画内で登場する女性の人生観は共感の強いものになっています。

しかし、もちろん会社のブランドの世界観ともマッチするように表現されています。

クラシコムでは「フィットする暮らし、つくろう」をミッションに掲げて取り組んでいる会社です。

1つ1つのアイテムがユーザーにフィットしていると感じてもらえるように取り揃えています。

そのため、オーダーメイドのようなアイテムが並びユーザーからも根強い人気を持っているようです。

今回の動画では、女性がこのアイテムショップでの店員として働く様子を描いています。

女性の働き方や考え方が、会社の展開する商品などブランドと重なっているイメージを与えているのです。

ブランドの世界観を表現するうえで、直接的な表現ではありません。

しかし、間接的にブランドのイメージを表現しユーザーに強く雰囲気をイメージさせる効果があります。

事例④:佐賀県上峰町

佐賀県上峰町

ブランデッドムービーは企業だけが用いる動画ではありません。

次に紹介するものは佐賀県上峰町が公開した動画になります。

町のイメージや街並みを表現していますが、単純に町の長所をアピールしているわけではありません。

この街に引っ越してきたお母さんと子供の気持ちをうまく描きながら表現しています。

移住した親子のストーリー

移住、親子のストーリー

動画を構成するのは、上峰町に移住してきた親子のストーリーです。

お母さんと子供がお父さんの実家に帰ってきたという話からスタートします。

新たな生活を上峰町で始めるわけですが、子供は新しい幼稚園には行きたくないといいます。

お友達がいない幼稚園では、まだ慣れておらず楽しくないようです。

一方、子供だけでなくお母さんも町にすぐには馴染めなかった様子です。

子供にはこの街でも楽しいことがあると話しますが、お母さんもこの町には知り合いがいません。

そんな中、幼稚園でお母さんが誰とも話せていない様子を子供が見ていました。

子供はお母さんのために、他の子のお母さんにいたずらをするのです。

その結果、お母さんは他の子のお母さんと会話するきっかけを得ます。

こうしてお母さんと子供は、上峰町でも友達を見つけて町を好きになっていきます。

重厚なドラマのようなストーリー仕立てで流れる動画に、感動を感じた視聴者は多いようです。

町の魅力が伝わる構成

動画、魅力

ストーリーはもちろんですが、町の魅力が伝わる構成になっていることも見逃せません。

親子で登山をする際の景色はきれいで、町を一望できる展望台からの描写が描かれています。

また、お母さんと子供が一緒に歩く町も親近感がわくどこか懐かしい風景です。

子供とお母さんが人間関係に悩む視点を流すうえで、町を間接的にアピールもしてあるのです。

そのうえで、動画最後には上峰町がふるさと納税を行っていることを主張しています。

上峰町のふるさと納税は、その一部を子供や町の未来のために使っているようです。

こうした形で、人の温かさや町をアピールして上峰町のブランディングを行っています。

さらに、町だけでなくふるさと納税をもブランディングに成功させています。

 

ブランディング戦略の事例はこちら

 

ブランデッドムービーを活用する際のポイント

ブランデッドムービー、ポイント

効果的な使用ができれば、ブランデッドムービーはブランディングに役立ちます。

特徴や動画広告との違いを理解することは、より良い動画づくりの第一歩です。

しかし、実際に活用するとなるとまだまだ押さえておくべきポイントがあります。

ここからは、活用時のポイントをご紹介します。

複数回リリースする

リリース

ブランデッドムービーを1つ作ってリリースしたからといって、1度で終了ではありません。

なぜなら、1度の動画リリースでブランドイメージを多くの人に伝えきることは不可能だからです。

効果的に多くの人にブランドを知ってもらいブランディングするためには、複数回リリースする必要があります。

また、1つの動画だけでもブランドイメージは伝わらないものです。

伝えるイメージは変えず、何度もいろいろな種類の動画を作りリリースしていきましょう。

そうすることで、より多くの視聴者を得て企業のイメージや想いを伝えていくことができます。

期間を定めて、その間複数回リリースしていくことが効果的なブランディングの手法です。

世界観を確立させる

世界観

世界観を確立させておくことも重要なポイントになります。

なぜなら、ブランデッドムービーは短期的な運用で行うものではないためです。

企業のイメージやブランドを構築していくことは、短期では決してなしえないものです。

イメージづくりやブランド構築は、長期にわたって継続して初めて可能にするものになります。

つまり、ブランデッドムービーを長期的に運用することで構築できるのです。

また、長期に運用するにあたりイメージが転々と変わってしまっては意味がありません。

しっかりと企業の世界観を確立し、長期的に継続してブランド確立に取り組みましょう。

拡散されることを意識する

SNS、拡散

ブランデッドムービーを作り、運用するにあたって拡散されることは意識しましょう。

なぜなら、ブランデッドムービーはテレビCMなどで最初から多数の人に見てもらえるものではありません。

通常は、YouTubeなど動画共有サービスなどで配信をすることから始めます。

そのためテレビCMとは違い、動画投稿時には少数の人にしか見てもらえません。

広告を打って動画をアピールしているわけでもないので、ごくわずかな視聴者数でしょう。

しかし、テレビCMとは違い配信後にSNSなどで共有や拡散される可能性は高いです。

そして、これこそブランデッドムービーの強みや制作時のポイントになります。

拡散されれば、テレビCMなどよりもより多くの人に見てもらえます。

もちろん、拡散されるほど話題を呼べば多くの人に共感してもらえることになるでしょう。

だからこそ、拡散されることを意識しての動画づくりに力を注がなければならないのです。

 

ワンポイント
活用時のポイントを押さえて、ブランディングを行いましょう。

ブランデッドムービーを制作する際の注意点

注意点

ブランデッドムービーの活用のポイントを紹介しましたが、制作時の注意点も紹介しましょう。

主な注意点は以下の2つになります。

  • 宣伝だけで終わらせないこと
  • 視聴者を増やすためあらゆる媒体を駆使すること

1つ目の宣伝だけで終わらせないこととは、単純な商品広告動画のようにしないということです。

ブランデッドムービーは商品の訴求ではありません。

企業のブランド構築のための動画だからです。

企業に強く共感してもらい、今後支持してもらえるような構成にしましょう。

そのためには、視聴者に面白いと感じてもらえるような動画にしなければなりません。

面白いから他の人にもぜひ見てほしいと思ってもらえるような動画にしましょう。

2つ目にあらゆる媒体を駆使することです。

ブランデッドムービーは商品広告動画とは違い明確なターゲットを絞り込むことはできません。

また、視聴者の意思で視聴してもらうことが、ブランデッドムービーの特徴です。

それゆえに強く共感を呼ぶことができますが、視聴者の意思任せなので見てもらわなければ始まりません。

そのため、可能な限り視聴者にふれるきっかけを作る必要があるのです。

そこで効果を発揮するのが、SNSや雑誌・新聞などの媒体です。

その他採用ページなどあらゆる媒体を駆使して、動画投稿ページにアクセスできるようにしましょう。

まずは視聴者を増やすことが、その後の拡散や話題性に大きくかかわってきます。

 

ワンポイント
制作時の注意点を押さえて、動画づくりをしましょう。

ブランデッドムービーの活用で困った時は?

デジマクラス、相談

ブランデッドムービーは企業にとって、ブランド構築に大きく役立つツールです。

動画づくりと運用時には、その特徴をしっかりと理解して使う技術が求められます。

その効果が発揮されれば強い共感のもとユーザーに指示してもらえることは間違いありません。

しかし、単純に考えていては商品の訴求と何ら違わないものが出来上がってしまいます。

その結果、一過性の話題は呼ぶかもしれませんが大きく企業に貢献することは不可能でしょう。

きちんと先を見据えた動画づくりや運用がしたい方は、デジマクラスにご相談ください。

専門のコンサルタントのアドバイスのもと、計画的なブランドづくりを行うことができるでしょう。

 

ブランディング戦略の事例はこちら

 

まとめ

ブランデッドムービー、まとめ

今回はブランデッドムービーの特徴制作時の注意点など、事例をふまえて紹介しました。

商品の広告動画とは全く異なるため、長期的な計画など緻密に考えることが必要になります。

そのため、動画のテーマや内容を考えることは非常に大変な作業になるでしょう。

しかし、その特徴を理解したうえで効果的な運用が行えれば企業にとってこれほど強いコンテンツはありません。

ぜひ、今回の記事を参考に視聴者に共感してもらえるブランデッドムービーを作ってください。