オーバーレイ広告とはスマートフォンやパソコンに表示される広告で覆いかぶさるように表示されます。
検索やニュースなど閲覧中にオーバーレイ広告に遭遇した経験はあるのではないでしょうか。
広告を点滅させることで、高い確率でユーザーにクリックを誘発する広告として知られています。
ただ場合によってユーザビリティを下げる危険をはらんでいます。
今回はオーバーレイ広告の種類、さらにメリット・デメリットを解説します。
目次
オーバーレイ広告の特徴
スマートフォンやパソコンを見ていて、いきなり覆いかぶさるように表示される広告をオーバーレイ広告といいます。
その特徴はアニメーションを駆使し、さまざまな特異な動きができるのが特徴です。
まとめると以下のようになります。
- 画面を好きに上下移動できる
- 湧き出るように表示ができる
- ユーザーの動きに合わせて拡大・縮小ができる
- 広告を点滅させる
このような目立つ動きをすることによってクリックを誘発させる効果があります。
しかし、表示の仕方によってはユーザーにストレスを与えユーザビリティが悪化することもあるのです。
掲載の仕方を誤ったオーバーレイ広告はユーザビリティを下げ自社のブランディングにも相当のダメージがあるので注意しましょう。
自社のオーバーレイ広告がユーザーにどのように受け止められているか分析をしておきましょう。
もし、ユーザビリティが悪化している場合は、素材の見直し・表示の仕方を確認した方がいいでしょう。
商品や企業に対するネガティブなイメージが醸成される可能性があります。
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オーバーレイ広告の仕組み
オーバーレイ広告の仕組みはシンプルでヘッダー内に広告を挿入します。
その結果ブラウザ上で広告を表示できるようになるのです。
しかし、間違った運用方法でユーザーに不快感を与える表示をさせてしまう可能性もあるので注意が必要です。
画面いっぱいに表示されるとユーザーは極度なストレスを感じるといわれます。
しかし、ユーザーが検索して閲覧中に関連する商品が表示されるとクリックして詳細を見たいと感じるユーザーもいます。
企業側からすればクリックした分だけ課金されるためコストが大きくなることはありません。
画面に大きく表示されるオーバーレイ広告は認知度にも貢献します。
オーバーレイ広告はユーザビリティを低下させるためSEO対策上好ましいとはいえない面もあるのです。
そのためタイミングや表示される広告の大きさなど工夫が必要になります。
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オーバーレイ広告の種類
オーバーレイ広告の種類は主に3つあります。
アンカー広告
画面の上部あるいは下部に表示される広告です。
画面をスクロールしても追従してくるのが特徴でパソコンとスマートフォンに表示されます。
アンカー広告のメリットは収益ベースが上がり広告表示回数が増えることです。
純粋の広告枠が増加していることと画面下に表示されることで認知されやすく収益化に結び付くのです。
アンカー広告はページの中に入っているのでページが読み込まれるたびに広告表示されます。
アンカー広告は表示回数が多いわりにクリック回数が低いといわれます。
CTRも低くなりがちなのが特徴です。
ポップアップ広告
インターネットを閲覧中に小さなウィンドウが表示されることがありますが、それをポップアップ広告といいます。
ポップアップ広告は誤ってユーザーにクリックさせる広告のため不快な思いをするユーザーが少なくありません。
また、広告を装ったスパムもあり、ウィンドウが幾重にもなって表示されることがあります。
ポップアップ広告のメリットは半ば強制的にユーザーに広告をPRすることでコンバージョンに繋がる可能性があります。
多くのユーザーにはあまりいい印象を与えないポップアップ広告ですが、認知度を高める効果は十分あり得るでしょう。
ユーザーから反感を買わないためにもタイミングとユーザーを選別して広告表示することが重要です。
インタースティシャル広告
インタースティシャル広告は、ページの切り替えや遷移のタイミングに表示される広告です。
メインコンテンツよりも手前に表示される特徴があるため認知度は高くなりますが、過度な表示はネガティブに捉えられます。
Googleではインタースティシャル広告はユーザビリティを配慮せず悪影響を与えるとしています。
インタースティシャル広告には主に2種類の広告があります。
- コントラスト
- フォーム
コントラストを活用して広告を際立たせる手法で、広告の背景をグレーまたはブラックにします。
フォームとは保険や不動産など資料請求を求める広告です。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
オーバーレイ広告を活用するメリット
続いてオーバーレイ広告のメリットについてご紹介いたします。
コストを軽減できる
オーバーレイ広告はクリックされた時に課金されるため、費用対効果が高くコストが限定されます。
ユーザーの視認性も高い広告であり、露出性が高いことからCTRが向上することも大きなメリットです。
CTRとはクリック率のことで、広告が表示された回数に対してどれくらいのユーザーがクリックをしたかを示す指標です。
コンテンツの絞り込みができる
オーバーレイ広告は多彩なターゲティングができることから、コンテンツの絞り込みが容易です。
商品やサービスに関心があるユーザーに絞って最適な広告を配信できます。
また、オーバーレイ広告は下部に表示されるケースが多く、そのためクリックされる確率も高くなるのです。
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オーバーレイ広告のデメリット
次にオーバーレイ広告のデメリットを押さえておきましょう。
デメリットとして考えられるのはユーザビリティの低下とGoogleからの評価が下がる可能性があるという点です。
その他の気になる点を上げておきましょう。
広告数に制限がある
利用する広告媒体によっては複数の広告を同時に表示できない、あるいは数が制限されている場合があります。
ユーザーが悪印象を抱く場合がある
閲覧の邪魔になることからユーザーには悪印象を抱かれる可能性があります。
事実、ユーザビリティの低下にGoogleも警告を出しているのです。
オーバーレイ広告を表示する際はユーザビリティの低下を招かないよう配慮をするようにしましょう。
2019年7月にGoogle Chromeに広告ブロック機能が追加されました。
その結果、画面の閲覧を妨げたり、しつこく追従したりする広告は排除されるようになりました。
オーバーレイ広告の効果的な運用方法
オーバーレイ広告の効果的な運用方法についてまとめておきます。
広告サイズを適切に設定する
オーバーレイ広告の標準的サイズは728×90・480×70・468×60・450×50の4種類が一般的です。
広告のサイズが小さすぎると視認性が悪くなり、大きすぎればコンテンツを圧迫します。
バランスの良いサイズに設定するようにしましょう。
表示のタイミングを見極める
オーバーレイ広告は表示するタイミングでCTRを向上させることができます。
以下のように表示のタイミングに一工夫してみましょう。
- Webサイトを表示してすぐ
- Webページのスクロール後
- 特定のアクションを起こした時
- Webサイト訪問後、一定時間経過してから
新規顧客やリピーターに対してキャンペーンをするならWebサイトが表示されてすぐがいいでしょう。
タイミング的にもサイトが表示されてからすぐは訴求効果が高く最もおすすめです。
コンテンツマーケティングを展開しているならスクロール後に広告表示をします。
例えば、不動産物件を探している人に対して不動産資料をオーバーレイ広告からダウンロードしてもらうことで効率よく集客できます。
記事コンテンツとフォーム型広告を関連づけることで、ユーザーにストレスを与えることなく個人情報の入手ができるのです。
オーバーレイ広告はユーザーが特定のアクションを起こした時に広告を表示させることができます。
資料請求するボタンを押せば個人情報が入力できるフォームが展開されるのがまさにそうです。
また、オーバーレイ広告を使えば時間が経過したユーザーへのフォローアップも可能です。
自社コンテンツを閲覧してから一定期間経過した時にWeb広告を表示させます。
ユーザーに再び興味をもたせてコンバージョンに繋げることが可能になるのです。
ユーザーを引きつける広告文を作成する
ユーザーを引きつけるためにはコンテンツには魅力あふれるコピーライティングが重要です。
商品のブランディングには企業が目指す方向性やイメージを膨らませましょう。
そのためには「何を」・「誰に」届けるのか明確にすることです。
ターゲットを決めればユーザーにとって商品がより身近に感じられます。
年齢・性別・趣味・ライフスタイルなどイメージを思い浮かべながらキャッチコピーを考えていきます。
オーバーレイ広告を運用する際の注意点
オーバーレイ広告にはユーザーの反感を買ってしまうものもあるので運用する際は注意が必要です。
いくつか注意点について解説します。
メインコンテンツとの親和性が高い広告にする
メインコンテンツと全く関連性のない広告がたびたび表示されるとユーザーの多くはストレスを感じます。
オーバーレイ広告ではメインコンテンツと親和性があり訴求効果のある広告を掲載することが大切です。
広告を配信する際のコンテンツ選びやキーワード選定は慎重に行うようにしてください。
ユーザビリティを考慮する
かつてはミスクリックを狙ったかのようなオーバーレイ広告が多く存在しました。
こうした広告に対してユーザーは騙されたような後味の悪い思いをするものです。
こうした広告の質の悪さからGoogleなどが規制を入れ始めオーバーレイ広告もユーザビリティが向上しました。
それでもルールを守らない広告表示やコンテンツと関連性が低い広告はいまだに存在し敬遠されます。
広告配信やコンテンツ選びには十分気を付けてください。
広告ブロック機能によって排除される可能性がある
オーバーレイ広告の中でポップアップ広告は多くのユーザーには不快だと思われています。
一部のサイトでは簡単に削除ができないオーバーレイが表示されていたり、閉じるアイコンが隠れていたりします。
そうしたオーバーレイ広告に対してオーバーレイブロッカーが登場し自動的にブロックされるようになったのです。
代表的なのはGoogle Chromeの拡張機能です。
そのため企業が訴求効果を高めるために制作した広告が排除される可能性があります。
広告の配信はユーザーへの配慮をすることこそ訴求効果が高い広告といえます。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
オーバーレイ広告の活用例
それではオーバーレイ広告を活用した事例を紹介します。
- 株式会社インフラトップ
- 三井住友カード株式会社
マイナビニュースでは記事ページの下に「アンカー広告」が表示されています。
広告内容は、株式会社インフラトップが運営するプログラミングスクール「DMM WEBCAMP」です。
「WEBCAMP COMMIT」・「WEBCAMP PRO」「WEBCAMP SKILLS」の選べる3つのコースがあります。
転職希望者には「WEBCAMP COMMIT」・「WEBCAMP PRO」のコースが人気です。
「WEBCAMP COMMIT」はITエンジニアを本気で目指したい方の短期集中型ブートキャンプです。
転職希望者向けの「WEBCAMP COMMIT」にはキャッシュバックがあります。
最大で56万円のキャッシュバックと具体的な数字を盛り込むことでユーザーの目を引かせる内容です。
「WEBCAMP PRO」は働きながら目指せる、未経験からのITエンジニア転職を目標においたプログラムです。
「WEBCAMP SKILLS」はスキルアップのためのプログラムになります。
三井住友カード株式会社も「アンカー広告」で表示されます。
広告内容は三井住友カード株式会社が提供するマイナポイントの広告です。
三井住友カードを登録・利用すると、5,000円相当のポイントが付く内容になっています。
クレジットカードを検討している人やお得にカードを利用したい人には朗報でしょう。
オーバーレイ広告の活用で困った時は?
オーバーレイ広告の特徴や種類からメリット・デメリット、さらには活用事例をご紹介しました。
オーバーレイ広告は多彩な広告の配信ができることから、場合によってはユーザビリティを下げる可能性もあります。
一方で運用の仕方によっては企業の売上を大きく伸ばすこともあるのです。
オーバーレイ広告の活用で困った時はデジマクラスにご連絡ください。
デジマクラスでは数多くの企業が手がける広告ビジネスをサポートしてきました。
闇雲に広告を配信するのではなく細かくターゲットを絞りピンポイントでアプローチすればコンバージョンも向上します。
デジマクラスなら経験豊富なコンサルタントが専任で担当させていただきますのでご相談ください。
まとめ
オーバーレイ広告はモバイル全盛期の時代には欠かせないビジネス戦略といえるでしょう。
オーバーレイ広告はユーザーに積極的なアプローチができます。
しかし、運用方法を間違えるとユーザーにストレスを与えユーザビリティ低下を招く原因になるのです。
ユーザーから嫌われないためにもルールをしっかり守って正しい広告配信をすることが重要です。
オーバーレイ広告を導入する際は、コンテンツの親和性がポイントになります。
また、広告の表示サイズやタイミングも吟味してください。
オーバーレイ広告を活用してユーザーに受け入れやすい方向性を示し、自社の収益向上に結びつけましょう。