インターネットやスマートフォンの普及により、実店舗ではなくオンラインで商品を購入する顧客が増えています。

そこで、ECモールへの出店を検討する人も多いのではないでしょうか。

しかし複数あるECモールの中でどこがいいか迷うこともあるでしょう。

今回は、ECモールに出店する際に知っておきたいポイントや、自社型ECのメリット・デメリットも含めて詳しくご紹介します。

ECモールの特徴

ECとはElectric Commerceの略で、電子商取引のことです。

「ネットショッピング」や「オンラインショッピング」と呼ばれるものも、このECを指します。

このことも踏まえて、まずはECモールの特徴を押さえておきましょう。

インターネット上のショッピングモール

ECサイト

ECモールとは、インターネット上のショッピングモールのようなものです。

実際に存在するショッピングモールは、大きな建物の中に多くの店舗が出店しています。

アパレル・インテリア・家具・家電など、そこに行けば大抵のものは手に入るでしょう。

そんなショッピングモールが、インターネット上にECモールとして存在しているのです。

ショッピングモールと同じように、そこを訪れることで欲しい物を手に入れることができます。

同じという表現をしましたが、ECモールは実際に足を運ばなくても、インターネット環境とデバイスがあれば買い物ができるのがポイントです。

モールごとに固定ファンがついている

ファン

ECモールには、モールごとに固定ファンがついているという特徴があります。

オンラインショッピングをするとき、特定のECサイトを利用するユーザーは少なくありません。

その理由はユーザーによってさまざまですが、以下のようなことがあげられます。

  • ポイントを貯めている
  • 商品を検索しやすい
  • 商品画像が見やすい
  • 特典がある

ECモールにはそれぞれ特徴やメリットがあり、ユーザーは自分に合ったモールで買い物をすることが多いです。

ポイントサービスを利用している場合、特定のECモールで買い物をする方が効率よくポイントを貯めることができます。

また、利用している携帯会社やクレジットカードによって、さまざまな特典を受けられることもあるのです。

ECモールがユーザー獲得に向けた施策をしているからこそ、固定ファンがついているといえます。

 

ワンポイント
ECモールはショッピングモールのようなもので、モールごとにファンがいるのが特徴です。

代表的なECモール

ファイルを持つビジネスマン

ECモールへの出店を考えるときに、どのECモールがいいか迷う人も多いでしょう。

ここでは代表的な3つのECモールについてご紹介します。

楽天市場

楽天市場は、日本のECモールの中でも老舗といわれる存在です。

そんな楽天市場の特徴を見ていきましょう。

  • 楽天ポイントが貯まる・使える
  • 他の楽天サービスの利用状況に応じてポイントがアップする
  • ポイントアップのキャンペーンが豊富

楽天市場での購入金額に応じて、楽天ポイントを貯めることができます。

実店舗で貯めたポイントをECサイトで使ったり、楽天市場で貯めたポイントを実店舗で使ったりすることもできるのです。

また独自のポイントアッププログラムを行っており、他のサービスの利用状況に応じて楽天市場で付与されるポイントがアップします。

そのため、ポイントを効率よく貯めるために楽天市場を利用するユーザも少なくありません。

Amazon

世界中で認知度の高いAmazonですが、日本でも使いやすいECモールとして多くのユーザーが利用しています。

Amazonの主な特徴はこちらです。

  • 商品を探しやすい・比較しやすい
  • 商品の保管から発送までAmazonが行う
  • 返品の手続きはECモール上で完結する

Amazonは商品の探しやすさが人気の1つで、初めてECサイトで買い物をするというユーザーにもやさしい仕様です。

また類似商品と比較しやすいことや、タイムセールを行っていることも固定ファンをつける要因となっています。

商品の保管・梱包・発送といった一連の流れをAmazonが行うため、初めて出店する人にも安心です。

Yahoo!ショッピング

Yahoo!ショッピングは、楽天市場やAmazonと同様に代表的なECモールであり年々出店店舗も増加しています。

そんなYahoo!ショッピングの特徴はこちらです。

  • 購入金額に応じてTポイントが貯まる
  • キャンペーン分のポイントはPayPay残高として付与される
  • 定期的にセールやキャンペーンを行っている

購入金額に応じてTポイントが貯まるため、Tポイントをメインに貯めているユーザーにとってメリットとなるECモールです。

またQRコード決済「PayPay」で使える残高の付与も、PayPayユーザーにとって嬉しい特徴でしょう。

 

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ECモールに出店するメリット

代表的なECモールを見ていくと、それぞれに特徴や固定ファンをつける理由があるのが分かるでしょう。

それではECモールに出店すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。

ここでは、ECモールに出店するメリットを2つご紹介します。

初心者でもはじめやすい

男性がパソコンの前でガッツポーズをしているイメージ

ECモールは、EC事業初心者でも始めやすいというメリットがあります。

もしECサイトを自社で立ち上げるとなると、ドメイン取得やサイト構築など多くのことをこなさなければなりません。

しかし、すでに基盤が整っているECモールなら、申請が通ればすぐに出店することができます。

ECモールによってサポート体制があることも多いため、出店しながらEC事業を学ぶこともできるでしょう。

一定の集客が見込める

ビジネスマン

一定の集客が見込めることも、ECモールの大きなメリットといえます。

まずはショッピングモールを想像してみてください。

「A」というお店の存在を知らなかったとしても、ショッピングモールでそのお店を偶然見かけることがあります。

もしその「A」というお店で自分の欲しい物を見つけたら、今まで知らなかったお店でも顧客は購買行動に移すでしょう。

これは、さまざまなお店が並ぶショッピングモールに一定の集客力があることが影響します。

先ほどお伝えしたように、ECモールはインターネット上のショッピングモールのようなものです。

固定ファンがつくことが多いECモールだからこそ、一定の集客を見込むことができるでしょう。

ECモールに出店するデメリット

ECモールに出店するには、メリットだけでなくもちろんデメリットもあります。

デメリットを知らずに出店すると、マーケティング戦略に影響を与えることになりかねません。

ここでは、ECモールに出店するデメリットを2つご紹介します。

ブランディングしにくい

悩む男性

ECモールに出店するデメリットの1つに、ブランディングしにくいことがあげられます。

言い換えると、そのショップらしさや世界観を出しにくいということです。

出店するECモールによっては商品ページのデザインが決まっている場合があります。

そうでなくても、ECモールの決まりなどで自社独自のアレンジが難しいことも少なくありません。

そのためショップの世界観を出したり、ブランディングにつなげにくいといったデメリットがあるのです。

出店料や手数料が必要

電卓をもつ男性

ECモールに出店する場合、出店料や手数料が必要になります。

出店料とはECモールに出店するときにかかる初期費用のことです。

他にも月額利用料や商品が売れたときの販売手数料などがかかることを押さえておきましょう。

お店を出すためのスペースを借りているというイメージだと思ってください。

スペースを借りている以上手数料が発生するのは仕方がないことです。

しかしランニングコストの高さは、ECモールに出店することのデメリットとなるでしょう。

 

ワンポイント
ECモールはブランディングしにくいことやコストがかかることがデメリットです。

出店するECモールを選ぶ際のポイント

先ほどご紹介したECモール以外にも、国内には複数のモールが存在します。

選択肢がたくさんあるため、どのECモールに出店すればいいか悩む人は多いのではないでしょうか。

ここでは出店するECモールを選ぶ際のポイントを2つご紹介します。

モールの客層と自社商品のターゲット層が一致しているか

ターゲット

出店するモールを決める際には、モールの客層と自社商品のターゲット層が合っているか見極めるのがポイントです。

ECモールにはそれぞれ客層があり、特に中規模のモールでは客層が狭いことも少なくありません。

その客層が求める商品でなければ、出店しても興味・関心を持ってもらえないリスクがあります。

当然その商品を買ってもらうこともできないでしょう。

客層とターゲット層の一致は、出店するECモールを選ぶうえで必要不可欠です。

ランニングコストがどのくらいかかるか

先ほどデメリットのところでお伝えしたように、ECモールに出店すると出店料や販売手数料がかかります。

月額利用料や販売手数料は各ECモールや契約プランによって異なるため、事前に確認しておきましょう。

初期費用がかからないECモールもありますが、その場合もランニングコストがかかることを忘れてはいけません。

ECモールへの出店を短期と考えるか、あるいは長期にするかによってランニングコストの捉え方も変わってくるでしょう。

出店前にランニングコストを考えたうえで、計画していくことが重要です。

 

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ECモールは複数同時運営も可能

OKサインを出す男性

出店するECモールは、1つに絞らず複数同時に運営することも可能です。

1つのECモールに絞ると、顧客との接点はそのモールのみとなります。

一方、複数のモールに出店すれば、それだけ顧客との接点を増やすことができるのです。

例えば出店先を楽天市場のみにすれば、自社の商品を目にするのは楽天市場を利用するユーザーになるでしょう。

しかし、楽天市場とAmazonで出店すれば両方のユーザーの目に留まる可能性があります。

また、複数同時運営によってそれぞれのECモールのキャンペーンやセールを活用できるのもポイントです。

定期的に行われるキャンペーンやセールは、自社商品を購入してもらうチャンスといえます。

いくつかのECモールを組み合わせて運営すれば、そのチャンスを増やすことができるでしょう。

ただし、複数のECモールを運営すると、その分コストがかかることに注意してください。

コストを考えたうえで、複数同時運営を検討しましょう。

 

ワンポイント
顧客との接点を増やすために複数のECモールに出店するのも戦略の1つです。

自社型ECを制作する場合のメリット・デメリット

ネットショップ運営を考えるときに、ECモールだけでなく自社型ECを検討する人もいるでしょう。

ここでは、自社型ECのメリット・デメリットをモール型と比較しながらご紹介します。

メリット:ブランディングしやすい

ブランディング

自社型ECのメリットは、ブランディングがしやすいということです。

先ほどECモールのデメリットでブランディングしにくいことをご説明しました。

自社型ECは、ECモールとは異なり自社でサイトを構築するものです。

そのためサイトのデザインといった世界観を作り出しやすいでしょう。

他社のECサイトとの差別化を図ったり、リピーターを獲得したりすることもできます。

デメリット:広告やSEO対策が必要

SEO

自社ECのデメリットは、ECサイトの集客を上げるための広告やSEO対策が必要だということです。

ECモールはその存在自体がすでに集客力があるため、モール内でどれだけ自社の商品を知ってもらうかを考えなければなりません。

一方、自社型ECの場合はまずそのサイトを知ってもらうところから始める必要があるのです。

サイトをユーザーに知ってもらわなければ、商品を買ってもらうこともできません。

そのためには広告を活用したり、SEO対策を行って検索結果で上位表示されたりすることが必要です。

認知度が上がればリピーター獲得につなげやすくなるものの、そこに至るまである程度時間がかかることも少なくありません。

ECモールでネットショップのノウハウを学ぶことも可能

パートナー、集客

リピーター獲得を目指してブランディング行うのであれば自社型ECがおすすめです。

しかし、いきなり自社型ECは不安、何をすればいいか分からないという人もいるでしょう。

そのようなときは、まずECモールでネットショップのノウハウを学ぶという方法があります。

既存のプラットフォームがあるため、ECモールへの出店のハードルは高くありません。

広告やSEO対策に時間を割かなくていい分、商品の発注・在庫管理・発送といった一連の流れに集中することができます。

そのため、ネットショップ運営に必要なノウハウを効率よく学ぶことができるでしょう。

ECモールで学んだネットショップのノウハウを自社型ECに活かしてください。

 

ワンポイント
ECモールでネットショップのノウハウを学んでから自社型ECを運営するという方法もあります。

ECモールへ出店するか悩んだら?

迷う男性

オンラインショッピングが普及し、ネットショップ運営を行う企業・店舗も増えています。

ネットショップ運営を行ううえで、ECモールに出店するか自社型ECを立ち上げるか悩む人も少なくありません。

ECモールと一言でいっても複数のモールが存在し、それぞれ特徴やランニングコストが異なります。

そのため、ECモールに出店すべきか、どのECモールが自社に合っているのか迷うことも多いでしょう。

もしECモールの出店でお悩みのことがあれば、デジマクラスにご相談ください。

EC事業のノウハウを持ったコンサルタントが、最適な選択ができるようサポートさせていただきます。

 

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まとめ

ビジネスマン

今回は、ECモールに出店するメリットや出店するモールを選ぶ際のポイントについてご紹介しました。

ECモールはオンライン上にあるショッピングモールのようなものです。

ショッピングモールのように人が多く集まるため、出店することで一定の集客が見込めるでしょう。

しかし、ブランディングしにくいことやランニングコストがかかることがデメリットとなります。

ブランディングを目指すのであれば自社型ECという選択肢もありますが、ネットショップのノウハウが必要です。

ECモールへの出店をはじめ、EC事業にはさまざまな選択肢があり悩むことも多いのではないでしょうか。

そのようなときは、ぜひデジマクラスに相談して解決していきましょう。