Google検索で自動生成・表示されるようになった情報ボックス「ナレッジパネル」。検索結果に並列しているので目を引きます。
表示される内容が豊富で、ユーザーは検索結果のリンクを開いて内容を確認することなく情報を得られるお手軽さが魅力です。
このナレッジパネルを上手に使えば、高い集客効果が得られます。ナレッジパネルであなたのビジネスの情報を発信してみませんか。
ここではナレッジパネルの基礎知識と認証申請方法だけでなく、情報の管理や活用方法について解説します。
目次
ナレッジパネルの特徴
ナレッジパネルはGoogle検索結果の横に表示される情報ボックスで、簡単に関連トピックを確認できる便利なサービスです。
まず基礎知識としてナレッジパネルの概要と表示される情報源について理解しておきましょう。
ナレッジパネルの概要
ナレッジパネルには特定のトピックに関するさまざまな情報が要約され、見やすいレイアウトで表示されます。
検索結果の右側のボックスがナレッジパネルです。主に以下のような内容が含まれます。
- ウェブサイトへのリンク
- 所在地へのアクセス方法
- 住所や電話番号などの連絡先
- 営業時間
- 混雑する時間帯
- クチコミ
キーワードによっては、Wikipediaの解説やイベントのスケジュール、関連サービスなどの情報が表示されます。
ナレッジパネルだけで気になるトピックの概略が理解できてしまいますから、大変便利です。
ナレッジグラフが情報源
ナレッジパネルの情報はGoogleがウェブから拾い上げた利用可能なコンテンツが基です。
これらのコンテンツは検索キーワードからGoogleが推測して構造化する情報データベース「ナレッジグラフ」上に存在しています。
キーワードによって表示されるナレッジパネルが違ってきます。つまりSEO対策をすれば表示されやすくなるわけです。
ナレッジパネルはナレッジグラフを情報源にしているので、SEO対策をして上手に活用しよう。
ナレッジパネルに表示される情報
ナレッジパネルはナレッジグラフを情報源にしていることをお話しました。では、ナレッジグラフの対象となる情報とは何でしょう。
ナレッジグラフの対象となるのは、人・場所・物事といった「エンティティ」と呼ばれる事実情報です。
エンティティはGoogleが認識する事実情報ですから、表示させたい情報があるならGoogleに認識してもらいましょう。
ここでは、ナレッジパネルに表示される主な情報について解説します。
ビジネスの基本情報
キーワードのコンビネーションによっては、ビジネスがナレッジパネルのトピックとして選択されます。
ビジネスに関するナレッジパネルに表示される主な項目は以下です。
- ウェブサイトリンク
- 所在地
- 住所
- 営業時間
- 電話番号
- メールアドレス
- 混雑する時間帯
場合によってはイベントや株価といったナレッジグラフ上の関連データを表示します。
ストリートビュー
ビジネス情報のナレッジパネルに所在地がGoogleマップで表示されることをお話しました。
このマップの隣にはオーナーや一般客が投稿した写真が表示されますが、ストリートビューも併せて表示されます。
ストリートビューにある「外観を見る」というリンクをクリックすれば周辺のストリートビューにアクセスが可能です。
ユーザーに店舗の場所や様子が伝わるので、実際に足を運んでみようという気持ちになってもらえます。
このストリートビューですが、ビューイング中にナレッジパネルで周辺のビジネス情報が見られるようになりました。
Googleマイビジネスに登録済みのビジネスに限ったサービスですが、PCでもスマホでもナレッジパネルが表示されて便利です。
投稿記事
ナレッジパネルには「マイクロブロギング」というコンテンツを直接投稿できる機能が備わっています。
この機能を使うとリンク・画像・動画などを含む短い記事をナレッジパネルから投稿することが可能です。
この投稿は1週間後に削除されますが、コンテンツを「イベント」に指定すればイベント終了まで公開が継続します。
この投稿機能で最新情報を頻繁に更新すればユーザーの興味が引きつけられ、検索の順位があがるので効果的です。
ユーザーのクチコミ
ナレッジパネルはGoogle独自の基準で選ばれたクチコミを数件表示します。
その下にある「すべてのGoogleのクチコミを見る」をクリックすれば全部のクチコミがポップアップで閲覧可能です。
このポップアップからビジネスがクチコミに即返信できます。
クチコミの件数・内容・返信の迅速さ・返信内容が検索順位を左右するので、積極的なクチコミ活用をおすすめします。
ホームページのリンクやルート案内
ナレッジパネルには「ウェブサイト」ボタンがあり、クリックするとビジネスのホームページが開きます。
複数のホームページがある場合には、このボタンリンクが正しいページを表示するかどうか確認してください。
その隣の「経路案内」ボタンをクリックすると、Googleマップのルート案内ウィジットが開きます。
ビジネス名の隣にあるスターをクリックすると、ユーザーの地図にビジネスが「スター付きの場所」として保存されます。
マーケティングツール導入・活用の事例はこちら
ナレッジパネルの認証申請方法
ナレッジパネルに自分のビジネスを表示させたい場合、Googleへ申請して正式にエンティティとして認められなければなりません。
Googleアカウントがあればオンラインで簡単に手続きが可能です。以下に具体的な認証申請の方法について解説します。
Googleアカウントでの認証申請の方法
ナレッジパネルにビジネスを表示させるには、ビジネスの代表者がエンティティの代表者であると認証される必要があります。
Googleアカウントがある場合、以下の手順で認証を受けてください。
- ビジネス用のGoogleアカウントにログイン。
- Google検索を開く。
- 自分のビジネス(エンティティ)を検索してナレッジパネルを表示。
- 最下部へスクロールすると「このナレッジパネルに対し申し立てを行う」というリンクがあるのでクリック。
- 「Googleでの認証を申請する」というフォームが表示されるので、該当する選択肢を選び「送信」ボタンで決定。
- 「Googleでの認証を希望するエンティティである」というフォームが表示されるのでエンティティ名やリンクを入力。
- 国と言語を選択。
- 「公式サイトまたはプロフィール」というフォームを記入。
以上の流れで必要事項を記入・送信し、次にSNSアカウントとの連携に移ります。
SNSアカウントの連携
エンティティの代表者として認証されるには、以下のどれかの公式サイトやプロフィールにログインする必要があります。
- YouTube
- X(旧Twitter)
- Search Console
正常にログインできればGoogle認証が済んだことになり、そのエンティティの管理が可能になります。
Googleがビジネス関連サイトを確認できない場合、本人確認のための追加書類の提出が求められます。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
ナレッジパネルを検索結果に表示させる際のポイント
これでナレッジパネルの管理権限が付与されました。ナレッジパネルの内容を確認し、充実させましょう。
ここでは情報を充実させる方法やクチコミの管理、そしてSEO施策について解説します。
ナレッジパネルを検索結果に表示させる際のポイントを抑えておきましょう。
表示する情報を充実させる
ナレッジパネルに表示される情報はGoogleが管理するナレッジグラフが情報源になっています。
ですから、表示する情報を充実させたいなら、ナレッジグラフにある自分のエンティティ情報を充実させることが重要です。
ナレッジパネルの認証を受けていれば、情報の編集やウェブ上にアップした画像で表示させたいものを選択できます。
また、Googleマイビジネスに登録しビジネス情報を充実させることで、ナレッジパネルの表示内容も充実させることが可能です。
これは、Googleマイビジネスのエンティティ情報がナレッジグラフに反映するためです。Googleマイビジネスについては後述します。
クチコミを管理
前述したようにクチコミはGoogleが自動的に選択しナレッジパネルに表示しますが、クチコミの内容には十分注意してください。
悪用を狙う内容、スパムを拡散しようとする投稿などがあり、ビジネスだけでなくユーザーにも悪影響が及ぶ可能性があります。
否定的な内容があれば素早く優れた対応をとりましょう。倫理観と責任感のあるビジネスであることを示す機会だと考えてください。
SEO施策
ナレッジパネルを充実させる方法としてGoogleマイビジネスの活用をお話しましたが、他にも良い方法があります。
キーワード検索の順位をあげるSEO対策をしっかりと行うことです。
ホームページやローカルのSEOが成功していれば、競合相手がいてもあなたのビジネスがナレッジパネルに表示されます。
また、ホームページを作成する際には、スマホ表示を最適化しPCでもスマホでも見やすいページにしましょう。
ナレッジパネルのエンティティ情報を充実させて検索順位を上げていこう。
検索結果へ表示する方法
ナレッジパネルが検索結果に表示されるには、ビジネスの存在をウェブ上でしっかり確立させなければなりません。
ここでは、それを可能にする「Googleマイビジネスに登録」と「構造化データを利用」する2つの方法について解説します。
Googleマイビジネスに登録
Googleマイビジネスに登録すると、既存ビジネスの申請や新規店舗の開設などが可能になります。
あなたがオーナーとして認証されれば、Googleマイビジネスで連絡先情報・事業内容・写真などの編集が可能です。
Googleマップと連携してローカルな存在感を向上させ、ナレッジパネルが表示されるようにしましょう。
構造化データを利用
構造化データはGoogleがウェブサイトのコンテンツを把握するために利用する標準データ形式です。
具体的には、検索エンジンにコンテンツの内容を正確に伝えるためHTMLを専門コードで正しくマークアップします。
構造化データは一般情報だけでなく、詳細情報を含めることも可能です。
例えば「イチゴ」というビジネス名があれば、それが企業名であり、東京都に所在するなどの情報をタグ付けします。
このように構造化データを利用して正確で詳細な内容を検索エンジンに伝え、ナレッジパネルに表示されやすくしましょう。
SEO対策の事例はこちら
ナレッジパネルを表示させやすくするコツ
ナレッジパネルを表示させやすくするには以下のようなコツがあります。
- Googleマイビジネスへ登録
- Google Search Consoleへの登録
- SEO対策
以上の方法を行ってGoogleにあなたのビジネスを正しく認識させれば、ナレッジパネルが表示されやすくなります。
ぜひ3つのコツを実践してください。
Googleマイビジネスに登録するだけでナレッジパネルが表示されやすくなるので登録しておこう。
ナレッジパネルで情報を更新する方法
ナレッジパネルはGoogleが自動で生成しますが、その内容の正確さや更新情報の反映については管理が必要です。
認証を受けたエンティティの代表者は、以下の方法で変更の提案を行ってください。
- ビジネス用のGoogleアカウントにログイン。
- 検索画面でナレッジパネルを表示。
- ウェブとアプリのアクティビティが有効になっていることを確認。
- ナレッジパネルにある「情報の修正を提案」をクリック。
- 変更する内容をクリック。
- 表示されるボックスにフィードバックを記載して送信。
注意していただきたいことは、この変更の提案はあくまで「提案」であって、変更にはGoogleの承認を得る必要があります。
ボックスに記入する「変更の必要性」の説明や裏付け情報は対象ごとに違うため、効果的なやり方を調べておきましょう。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
公開している情報を正確にしよう
スマホの普及に伴い自分のビジネス情報の露出度は飛躍的に高まりました。公開される情報はビジネスイメージに強い影響を与えます。
もし公開されている情報が不正確・不適切である場合、速やかに修正を行わないとビジネス機会を逸失することもありうるのです。
そのような残念な結果にならないようにGoogleのナレッジグラフに登録している情報の正確性は常に確認しておきましょう。
情報は常に更新されていますので、正確性とあわせて最新の情報かどうかについてもチェックしてください。
正確で最新の情報を公開することでビジネスの信用度を維持していこう。
Googleのナレッジパネルで悩んだら
ナレッジパネルはGoogleが自動生成・表示するサービスです。
しかし、どのような情報を掲示すべきかについてはエンティティの代表者の管理に任されています。
どのような情報をどのように表示すればビジネスを成功に導けるのか慎重に検討しなければなりません。
また、常に変化しているGoogleのポリシーやアルゴリズム、構造化データの最新情報を入手して対応していく必要もあります。
さらに、エンティティの盗用・悪用についても国内外に対して予防線をはっておくべきでしょう。
このGoogleナレッジパネルの活用・運用について悩んだらデジタルマーケティングに特化した「デジマクラス」までご相談ください。
デジマクラスでは経験豊かなコンサルタントが、あなたのビジネスに寄り添ったナレッジパネル活用法を共に考えてくれます。
ナレッジパネルを上手に攻略して集客効果を最大化し、あなたのビジネスの目標を達成していきましょう。
マーケティング戦略の事例はこちら
まとめ
ここまでナレッジパネルの基礎知識、表示される情報、申請方法、そして検索結果に表示される方法を解説してきました。
具体的にナレッジパネルを活用する方法をご理解いただけたでしょうか。
ナレッジパネルは検索順位を上げるツールではなく、すでにウェブ公開されている情報の効果を示すバロメーターといえます。
ナレッジパネルを使って情報の正確性や鮮度を確認するとともに、あなたのビジネスの今を発信していきましょう。
そして、クチコミ対応をナレッジパネルで素早く行えば、既存の顧客との接点が強化されるだけでなく潜在的顧客にもリーチできます。
このプル型のアプローチで広告費が抑えながら、従来の広告では振り向かなかった顧客の心を確実につかんでください。