スタートアップコミュニティをご存知でしょうか。その名のとおりスタートアップに興味のある人々が集まるコミュニティです。
日本では発展の余地があるスタートアップですが、多くの企業・投資家などに注目されており今後大きく発展することが予想されます。
スタートアップコミュニティはスタートアップを始める起業家を支援することを目的としていますが、その内容はあまり知られていません。
この記事ではスタートアップコミュニティに参加するメリットに加え、スタートアップでの学びや代表的なコミュニティを紹介します。
目次
「スタートアップ」の定義
スタートアップは「革新的なアイデア・独自性で新たな価値を見出し、短期間のうちに大きな成長を遂げる企業」と定義されます。
IT技術の進化・会社法の改正により、起業に対するハードルが下がり多くの人々が起業家を目指しているのが現状です。
スタートアップ企業は業種を問いません。また革新性・独自性を重要視するため、従来のビジネスモデルとは一線を画します。
また、スタートアップ企業は「ベンチャー企業」と混同されることも多くあり、明確な区別ができていないのが実情です。
ベンチャー企業は従来のビジネスモデルをベースにスケールアップを目指すものであり、全く別物であることを理解しておきましょう。
スタートアップコミュニティの特徴
スタートアップコミュニティとはスタートアップに興味のある人々が集まるコミュニティです。
スタートアップを始めたいと考えている起業家をはじめスタートアップを進めている企業や投資家・アドバイザーなどが集まります。
コミュニティではスタートアップに関する情報交換やプレゼンなど、様々な交流が行われている点が大きな特徴です。
また、非常にオープンな形で進められており、初心者でも気軽に参加できる点もスタートアップコミュニティの特徴だといえます。
コミュニティ参加者の共通点
スタートアップコミュニティには様々なポジションの人々が集まりますが、どういった共通点があるのでしょうか。
実際にスタートアップコミュニティに参加するなら、参加者の共通点を把握しておくことが大切です。
ここでは、スタートアップコミュニティに参加する人の共通点について紹介します。
スタートアップに関心がある
スタートアップコミュニティに参加する人は、当然のことながらスタートアップに関心がある人々です。
ただし、参加者は様々な目的を持ってスタートアップコミュニティに参加していることを心得ておきましょう。
例えば、起業家はスタートアップに関する情報や自身に投資してくれる投資家を求めて参加しています。
実際にスタートアップを進めている企業は、人材や新しいビジネスモデルを求めて参加しているのが一般的です。
したがって、スタートアップコミュニティで交流する際には、どういった目的で参加しているのかを見極めることが大切になります。
前例のないビジネスモデルでの事業成長を目指している
スタートアップコミュニティに参加する人はポジションの違いはあっても、前例のないビジネスモデルでの事業成長を目指しています。
スタートアップを成功させるためのポイントや注意点などを1つでも多く得たいと考えている意欲的な人ばかりです。
したがって、スタートアップコミュニティに参加する際には、「何を学びたいのか」目的意識をを持って参加することを意識しましょう。
スタートアップコミュニティでの学び
スタートアップコミュニティに参加することで、多くのことを学ぶことができます。
しかし、漫然とスタートアップに参加すると、何も収穫がないままに時間が過ぎてしまうでしょう。
ここでは、参加前に知っておきたいスタートアップコミュニティでの学びについて紹介します。
スタートアップの現状を把握
スタートアップコミュニティには、スタートアップに関心のある人が多く集まって情報交換を行う場です。
参加者の多くはビジネスチャンスを得るために、積極的に交流を図っています。
そのため、スタートアップコミュニティにはスタートアップに関する様々な情報が飛び交っているのが実態です。
したがって、参加者は自ら多くの人と交流を持ち多くの情報を持ち帰ることを意識して参加しましょう。
先輩起業家からのアドバイス
スタートアップコミュニティには、既にスタートアップで成功している先輩起業家も多く参加しています。
成功を収めている先輩起業家からは、スタートアップに関する有益なノウハウを数多く聞くことが可能です。
実際に成果を出している起業家の言葉は、スタートアップの現状を把握するには十分過ぎる効果があります。
また、先輩起業家との接点を持つことで、新たなビジネスチャンスが生まれることも少なくありません。
先輩起業家から有効なアドバイスを得るには、自ら積極的にコミュニケーションを取ることが大切です。
スタートアップコミュニティに参加するメリット
スタートアップコミュニティは心掛け次第で多くの学びを得ることができますが、メリットにはどういったものがあるのでしょうか。
スタートアップコミュニティのメリットを事前に把握しておくことで、参加へのモチベーションも高まります。
ここでは、参加する前に把握しておきたいスタートアップコミュニティのメリットについて考えてみましょう。
チャンスを作るきっかけになる
スタートアップコミュニティには起業家だけではなく、起業家を支援する投資家や大手企業なども多く参加しています。
自身のアイデアやビジネスプランが認められればスカウトされたり商談がまとまることも少なくありません。
日本国内においてスタートアップは認知されつつあるものの、十分にチャンスがあるとはいえないのが現状です。
こういった状況下でチャンスを作るきっかけになることは、スタートアップコミュニティの大きなメリットだといえます。
スタートアップのリスクを軽減できる
スタートアップを始める際には、起業家が一定のリスクを背負わなければなりません。
リスクが大きくなれば大胆な仕掛けも行いにくくなり、理想とするビジネスモデルを展開することも難しくなるでしょう。
スタートアップコミュニティに参加している先輩起業家らは、隠れたリスクの見つけ方や回避策・ノウハウを持っています。
したがって、先輩起業家からリスクの対処法を直接聞けることもスタートアップコミュニティのメリットです。
採用につながるきっかけになる
スタートアップコミュニティには、起業家だけでなくスタートアップ企業の採用担当者なども参加しています。
スタートアップ企業の採用担当者は、将来的に起業を目指す優秀な人材を積極的に採用することが目的です。
スタートアップを確実に成功させるには、一定期間スタートアップ企業に勤務しノウハウを得ることも有効だといえます。
したがって、スタートアップ企業への採用につながる点でもスタートアップコミュニティは有効な場です。
スタートアップコミュニティに参加する際の注意点
スタートアップコミュニティに参加する際には、自ら積極的に行動することを心がけましょう。
ここまで紹介してきたとおり、スタートアップコミュニティには様々なポジションの参加者がいます。
参加者に共通するのはスタートアップに強い関心を持っており、様々な人々と交流を持ちたいと考えている点です。
しかし、物怖じして待っていては、せっかくの機会が台無しになります。自ら積極的に声をかけて多くの人と交流しましょう。
また、事前にスタートアップコミュニティに参加する目的を明確にしておくことも忘れてはなりません。
目的意識がなければ単に参加しただけで終わってしまうこともあります。目的意識を持って参加することで、行動に明確な差が出ます。
「どういった人と接点を持ちたいのか」「何を学びたいのか」を明確にし、スタートアップコミュニティを有効に活用しましょう。
代表的なスタートアップコミュニティ
日本国内では絶対数の少ないスタートアップコミュニティですが、様々な独自サービスを取り入れながら急成長しています。
とりわけ「株式会社creww」「StarBurst」の2社は国内における代表的なスタートアップコミュニティです。
ここでは「株式会社creww」「StarBurst」の特徴やサービスの概要について解説します。
株式会社creww
株式会社crewwでは「大挑戦時代をつくる。」といったビジョンを掲げ、国内最大級のスタートアップコミュニティを展開しています。
なお、株式会社crewwのコミュニティでは、スタートアップを目指す人にとって有効な以下のサービスを展開しているのが特徴です。
- crewwアクセラレータープログラム:協業のサポートプログラム
- docks:コワーキングスペース
- steams:共創パートナーを見つけるサービス
- creww corporate membership:コミュニティマネージャーによるサポートサービス
株式会社crewwではコミュニティのほか、個人向けのサポートなどスタートアップを目指す人にとって有効なサービスを展開しています。
StarBurst
StarBurstは以下のハードテック領域のスタートアップを中心に支援しているスタートアップコミュニティです。
- 産業構造
- 技術構造
- 社会構造的
また、以下のテーマに沿ったスタートアップコミュニティを実施しています。
- 教育・医療
- 不動産
- 製造・製薬
- メディア
- ロボット
- 音楽
- エネルギー
大手企業も多く参加しており、テーマに関連するスタートアップを始める際には非常に有益なスタートアップコミュニティだといえます。
スタートアップ向けのイベント
スタートアップを成功させるには、質の高い情報収集とキーパーソンとの濃い人脈を作ることが不可欠です。
しかし、これから起業する人やスタートアップを始めたばかりの人は、情報収集も人脈作りもままなりません。
そこで活用したいのが、情報収集や人脈作りを目的としたスタートアップ向けの各種イベントです。
ここでは、スタートアップに携わる人々を支援するイベントの概要・特徴について解説します。
テッククランチ
「テックランチ」は設立3年未満のスタートアップ企業などを対象に、毎年11月に開催されているイベントです。
パネルディスカッションや事業モデルを競うコンテストなど、ユニークな企画が多く熱量を持ったスタートアップ企業が参加しています。
主催するテックランチはIT業界で有名な存在であり、イベントでは最先端の情報やテクノロジーに接することができるのが特徴です。
したがって、ITに関連する最先端の技術を用いたスタートアップを展開しているスタートアップ企業に最適なイベントだといえます。
Infinity Ventures Summit
「Infinity Ventures Summit」はインターネット関連のスタートアップ企業が集まり、例年毎年6月末~7月上旬に開催されています。
インターネット業界では国内最大級のイベントであり、トップレベルの知名度・技術力を誇る起業家が集まるのが特徴です。
ただし、完全招待制であるため参加者との人脈が必要である点が唯一の難点だといえます。
イベントでは参加者から組織運営や資金調達、人材の採用方法など企業運営のノウハウなどを聞くことも可能です。
したがって、Infinity Ventures Summitは経験の浅いスタートアップ企業にとって大きな学びが得られるイベントだといえます。
スタートアップワールドカップ
アメリカの企業であるペガサス・テック・ベンチャーズが主催する「スタートアップワールドカップ」は世界規模のイベントです。
ピッチと呼ばれるプレゼンテーションよりも短い単位の提案に関するコンテストは、世界各国で開催されています。
優勝すれば1億円の賞金を手にできるだけでなく、世界的な知名度を獲得できることは大きなメリットです。
いきなり優勝を目指すことは難しいかもしれませんが、各スタートアップ企業のピッチを見るだけでも大きな学びとなるでしょう。
モーニングピッチ
「モーニングピッチ」は、スタートアップ企業と大手企業をつなぐプラットフォームの構築を目的としたイベントです。
毎週木曜日に開催されているほか、年に1回は「モーニングピッチ・スペシャルエディション」と呼ばれるコンテストも開催されています。
スタートアップ企業の多くはリソースが不足しており、思うようなビジネスモデルが展開できません。
大手企業はスタートアップ企業のような大胆なビジネス展開を不得手としており、両者が協力し合うことでシナジー効果が期待できます。
リソースが不足するスタートアップ企業にとって、大手企業とWinWinの関係が築けることは大きなメリットです。
スタートアップに必要な経験を積みたいなら
スタートアップは将来性が豊かな業種であり、これから起業を目指す人にも十分に成功のチャンスがあります。
ただし、全く経験がない人がいきなりスタートアップで起業することはリスクが大き過ぎるでしょう。
スタートアップで起業したいなら、実績やノウハウのあるベンチャーに入って経験を積むのがおすすめです。
その点、Wediaはベンチャー企業として確かな実績があり、将来的な起業を目指している人が多く勤務しており起業のイロハが学べます。
まとめ
スタートアップコミュニティはスタートアップでの起業を目指す人をはじめ、既に成功を収めている企業家など様々な人が参加しています。
とりわけ先輩企業家からは成功の秘訣に加え、リスクの回避方法などを学べることは大きなメリットです。
また、コミュニティには投資家やスタートアップ起業の採用担当者なども参加しており、情報収集や人脈作りにも最適だといえます。
しかし、漫然とコミュニティに参加していても学びやメリットを得ることはできません。
自ら目的意識を明確にして積極的に他者との交流を図ることが大切であり、スタートアップで成功するための近道です。
今後、スタートアップは市場が大きく拡大することが想定されますが、未経験の人にはハードが高いといわざるを得ません。
そこで検討したいのが、実績やノウハウを持ったベンチャー企業への転職もしくは入社です。
例えば、Wediaには起業を目指す人が多く勤務しています。Wediaで起業のイロハを学びスタートアップを成功させましょう。