企業は商品やサービスを広く知ってもらうために様々な手法を導入していますが、インターネットを媒介とするバナー広告もその1つです。

バナー広告は不特定多数の見込み客にアピールできる手法ですが、その特徴や費用相場が把握できていないと期待する効果が得られません。

この記事ではバナー広告を成功に導くために知っておきたい特徴に加え、費用相場や算出方法・費用を抑えるコツなどを紹介します。

バナー広告の費用相場を解説

ビジネス,解説

バナー広告には配信方法や契約形態の別に様々な種類があり、それぞれに費用相場が異なります。

WEBサイトを媒介とするバナー広告のメリットは、広い範囲に商品やサービスを認知拡大できる点です。

その反面マーケティングや戦略が不十分だと、大きな費用をかけた割には思ったような成果が上がらない事態も考えられます。

したがってバナー広告を検討する際には的確にターゲットを絞り込み、最適な配信方法や契約形態を選ぶことが大切だといえるでしょう。

バナー広告の特徴

クリック

バナー広告はWEBサイトに訪れた人をターゲットにする広告であり、テキストよりもビジュアル面が重視される点が特徴です。

なおバナー広告は配信方式によって「運用型」「純広告型」に大別され、さらに様々な契約形態があります。

また、広告を配信するWEBサイトや地域などを絞り込めるなど、無駄な費用を抑えることが可能です。

したがって、バナー広告を出稿する際はマーケティングを綿密に行い、配信方法・契約形態を精査することが不可欠だといえるでしょう。

 

ワンポイント
 バナー広告はテキストよりもビジュアルが重視されるのが特徴です。

 
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バナー広告の費用相場「運用型」

WEBサイト

運用型のバナー広告ではWEBサイトなどの媒体の広告枠を借りてバナーを配信します。

したがって、運用型では広告主が広告予算・ターゲット・配信内容をリアルタイムで変更可能な点が大きな特徴です。

なお運用型バナー広告は「インプレッション課金型」「クリック課金型」の2種類があり、それぞれに費用相場は異なります。

費用対効果を最大限に発揮するには、それぞれの特徴・強みを理解するとともに費用相場を把握することが不可欠です。

インプレッション課金型

インプレッション課金型はバナー広告が媒体に配信され、ユーザーに見られることで課金される仕組みです。

  • 費用相場=総インプレッション数÷1000×1円~300円

費用相場は総インプレッション数で変動し、競合が多い商品やサービスでは必然的に単価がアップします。

運用型の場合、不特定多数のユーザーに見られやすくなりますが、テキストよりもビジュアル面のインパクトが重要です。

クリック課金型

クリック課金型はCPC型(Cost Per Click)とも呼ばれ、バナーがクリックされる度に課金される仕組みです。

インプレッション型同様に不特定多数にアピールしたい際に有効ですが、クリック動作が必要ですから成果までのハードルは高くなるでしょう。

  • 費用相場=総クリック数×1円~500円

費用相場は総クリック数で変動し、競合が多い商品やサービスでは必然的に単価がアップします。

誤クリックが増加すると費用の割に成果につながりませんから、綿密なターゲティングが必要だといえるでしょう。

バナー広告の費用相場「純広告型」

運用

純広告型はWEBサイトなどの媒体から広告枠を買い取り、そこにバナー広告を配信する方式です。

別名リザベーション広告(予約型広告)とも呼ばれ、運用型とは異なり広告枠を買い取った媒体にしかバナー広告は配信されません。

ターゲットとなる見込み客が綿密に絞り込まれバナーを配信する媒体が精査されている場合、有効な配信方法だといえるでしょう。

インプレッション課金型

純広告型におけるインプレッション課金型は、広告枠を購入する媒体のブランド力に加えバナーのデザインが大切です。

影響力の大きい媒体に広告枠を確保できれば、不特定多数の見込み客にサービスや商品をアピールすることができます。

  • 費用相場=インプレッション数×0.7〜2.5円

費用相場から単価だけを見れば比較的安価に思われがちです。

しかし集客力のある媒体だと一瞬にしてインプレッション数が伸びますから、大きな費用が必要になります。

クリック課金型

純広告型におけるクリック課金型は、広告枠を購入する媒体のブランド力が成果に大きく影響します。

影響力の大きい媒体だとクリック単価はアップしますが、購買意欲の高い見込み客が集客できるためペイすることは可能です。

  • 費用相場=クリック数×10〜40円

費用相場から見ればインプレッション課金型よりも単価が高くなります。

しかし誤クリックさえ防げれば、費用対効果のバランスは十分に担保可能だといえるでしょう。

期間保証型

純広告型の期間保障型は、広告枠に加えてバナー広告の掲載期間を保証する契約形態です。

新規事業開始時や季節商品・新規商品・サービス立ち上げ時など短期間に認知拡大したい際に有効な契約形態だといえるでしょう。

  • 費用相場=想定インプレッション数×0.5〜2円

広告単価は安価であるものの、影響のある媒体でインプレッション数を稼がなければ費用対効果は期待できません。

効果を上げるには広告枠を買い取る媒体の選定を慎重に取り運ぶとともに、インパクトのあるバナーを制作することが重要です。

成果報酬型

成果報酬型は広告枠に掲載した商品やサービスがユーザーに購入・利用された際に費用が発生する契約形態です。

広告主はASP(アプリケーションサービスプロバイダ)と契約することで、アフィリエイターなどが運営するサイトに広告が掲載されます。

アフィリエイターは収入を得るために、商品・サービスの強みやメリットを紹介しますのでプラスアルファの効果が期待できるでしょう。

  • 単発購入商品:商品代金×30〜40%
  • 継続購入商品:月々の代金×3〜4ヶ月

必然的に費用相場は高額になりますが、成果が上がらなければ広告費用は必要なく効率の良いバナー広告だといえます。

バナー広告の制作費用の算出方法は?

思考

バナー広告を出稿するには広告掲載費用に加え、バナー広告の制作費用が必要になります。

WEBサイトなどの媒体に掲載するバナー広告において、期待した効果を得るには視覚的に訴えるバナーの制作が不可欠です。

最近では高い機能をもったグラフィックアプリも多いため、自力でバナーを制作する企業なども少なくありません。

しかしバナー広告の性格を考えると制作会社への依頼が得策です。ここではバナーの制作費用について紹介します。

デザインにかかる費用の要素

デザイン

バナー広告のデザインは作業量・支出経費・質的指数・量的指数・付加価値量の5つの要素から費用が決まります。

作業量はデザインに創作かかる労力に加え、事務・作業にかかる労力を合わせたものです。

支出経費とは広告主との打ち合わせなどでかかった交通費など、必要経費のことであり一般的には実費額が計上されます。

質的指数はデザイナーもしくは会社のスキル・経験度・知名度に対する対価、量的指数は質的指数を除く付加価値にかかる費用です。

バナー広告のデザインは単純に画像を扱った物だけでなく、動画を用いたものなど多岐にわたっています。

付加価値量はバナーに「どのような役割を持たせるのか」など、付加した価値に対する費用です。

費目別の費用

実際のバナー広告の制作費用は、デザイン費(ディレクション費)・撮影費・素材費・修正費の費目で構成されます。

デザイン費はサイズにより異なるものも、概ね4,000円から10,000円となり、10,000円程度の定額制を導入している会社もあります。

ただし、最近増加傾向にある動画を使用したバナーだと、画像の2倍程度のデザイン費となる場合もありますので注意が必要です。

デザイン費にはディレクション費が含まれるのが一般的ですが、別途製作費の10〜20%を請求する制作会社もあります。

オリジナル画像を撮影する場合、商品であれば2~3カットで2,000~3,000円、モデル撮影の場合2時間で2~3万円が費用相場です。

素材費は制作会社が負担する場合もありますが、1点300円程度の実費額が必要となる場合もあります。

修正費は制作会社によって制作費に含まれることもありますが、概ねデザイン費の10%程度が目安です。

 

ワンポイント
 バナー制作を発注する際はデザインにかかる費用の要素に加え項目別費用の内訳を理解しましょう。

なぜバナー広告の制作費用が違うの?

悩む

バナー広告は同じサイズであっても制作費用が大きく異なる場合があります。

その理由の一つが素材です。これまでバナー広告といえば画像が一般的でしたが、最近では動画やFLASHが主流になっています。

素材の種類や仕組みが変われば、付加価値量に跳ね返り制作費用に大きく影響するのは必然です。

また、有名なデザイナーやスキルの高い制作会社がバナーを手掛ければ、質的指数量がアップし制作費用に影響します。

バナー広告の制作を発注する際には、どこに費用をかけるべきか入念に検討しましょう。
 
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バナー広告を成功させるために

成功

バナー広告を成功させるには、視覚的にインパクトのあるバナーを制作することが不可欠です。

魅力的なバナーを制作するには制作会社に依頼するのが一般的であり、会社選びが重要になります。

ここでは、バナー広告を成功させるために知っておきたい制作会社の選び方を紹介します。

実績のある企業を選ぶ

当たり前のことですが、バナー制作を依頼する際には実績のある企業を選びましょう。

実績のある企業を選ぶには事前のリサーチが大切です。制作されてきたバナーのデザインはホームページなどで確認できます。

また、制作したバナーのインプレッション率なども契約前に確認しておくと良いでしょう。

さらに、自社と同じ業界・業種のバナーを作成してきた実績も事前にチェックしておきたいポイントです。

依頼できる範囲を把握する

インパクトのある魅力的なバナーを制作するには、様々な仕掛けや工夫を施したいものです。

効率的にバナーを作成するためには1社に全工程を依頼すべきですが、全ての工程に対応しているとは限りません。

もちろん複数の企業で制作することも可能ですが、余計な手間がかかったりコミュニケーション不足が露呈することもあります。

したがって、バナーを効率的に制作するには依頼できる範囲を事前に確認し1社にまとめるのが理想です。

 

ワンポイント
 バナー広告を成功させるためには制作会社選びが大切です。

バナー広告の費用を安くする方法

計算

バナー広告の費用対効果を高めるには、可能な限り配信費用を安く抑えたいものです。

しかし、安易に安価な広告枠を選択することは得策ではありません。あくまでも希望する媒体に掲載することが前提となります。

いかに優良な媒体に安価にバナー広告を配信するのかが重要です。バナー広告の費用を安くする方法について考えてみましょう。

長期契約

広告枠を提供する媒体の管理者からすると、広告枠が空くことは好ましくありません。安定的な収入を得るには長期契約が不可欠です。

そのため、長期契約を約束する広告主に対して割引料金を提示することがあります。

長期契約を締結することでバナー広告の費用を抑えることは可能ですが、媒体の勢いがなくなれば成果に影響します。

したがって、長期契約を検討する際には契約期間や媒体の知名度・将来性を慎重に見極めることが大切です。

発注量を増やす

1つの媒体から数多くの広告枠を発注することで、割引料金が適用されることがあります。

前項で紹介したとおり、媒体の管理者からすると広告枠を空けておくことは収入減となり歓迎される事態ではありません。

より多くの広告枠を購入してくれる広告主は、割引してでも繋ぎ止めておきたい優良な顧客です。

ただし、広告枠を増やしても媒体への訪問者数は変わりありません。また同じデザインのバナーだとインパクトに欠けます。

したがって、発注量を増やす場合には複数の商品やサービスを広告するなど費用対効果を十分に意識しましょう。

依頼先をインターネット広告代理店にする

営業マン

バナー広告をインターネット広告代理店に仲介を依頼することで、割引料金を引き出せることがあります。

インターネット広告代理店は、その名のとおり媒体の管理者と広告主を仲介する役割を担う会社です。

特に大型契約では媒体の管理者と広告主の関係がWin Winとなるよう、契約金額の調整を行うことがあります。

長期にわたる大型契約を検討する際には、インターネット広告代理店に相談すると良いでしょう。

 

ワンポイント
 バナー広告の費用を安くするには長期契約や発注量を増やせるかを検討してみましょう。

バナー広告の依頼先に悩んだ時は?

コンサル

一口にバナー広告といっても配信方法や雇用形態は様々であり、どの組み合わせが成果につながるのかを明確にすることは困難です。

さらに、バナー広告の成果を左右するバナーの制作についても会社選びのノウハウが必要であり経験値が不可欠になります。

そこで検討したいのがコンサルです。マーケティングを専門とするコンサルではバナー広告を成功に導くノウハウを多数所有しています。

悶々と悩んでもノウハウがなければ「答え」は出せません。経験豊かなコンサルに相談して費用対効果に優れたバナー広告を掲載しましょう。
 
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まとめ

考える

バナー広告はWEBサイトの広告枠に掲載する広告であり、配信方法により「運用型」と「純広告型」に大別され費用相場は異なります。

契約形態によっても費用相場が異なることから、ターゲットや広告を配信する媒体を絞り込み費用対効果を意識することが大切です。

また、バナー広告を始めるにはインパクトのある魅力的なバナーを用意しなければなりません。

バナーは制作会社に依頼するのが一般的ですが、サイズや素材・デザイナーなどの要素により製作費は異なります。

したがってバナー広告を成功に導くには、配信する媒体や雇用形態を精査し、バナーの制作費用を抑えることが不可欠です。