運営者側の設定した成果に到達できたかどうかを示す指数であるCVRを改善したいと考える企業は多いです。
Webサイトを公開して集客をするだけでは目標を達成したとはいえません。
サイトを訪れた訪問者が設定していた成果に到達することが重要なのです。
この記事ではCVRの改善方法を解説します。
CVR改善の売上に対するインパクトやCVRが低くなる原因と改善方法も紹介しますので参考にしてください。
目次
CVRの改善方法を解説!
サイトの訪問者は増加しているにも関わらず会員登録数が伸び悩んでいるといった悩みを抱えている方もいらっしゃるかもしれません。
企業のWebサイトでは情報を提供する他に何らかの成果を期待している場合が多いです。
そのためCVRを上げたいと考える担当者は多いでしょう。
どのようにCVRを改善すれば良いのか解説していきますので参考にしてください。
CVRを計算する方法
CVRの計算方法はコンバージョン数÷セッション数×100です。
CVRはユーザーがサイトを訪れてから離れて行くまでの流れに対するコンバージョン数の割合になります。
CVRを算出すると、どれだけ効率よくサイトを運営できているかを見ることができます。
平均のCVR
CVRの平均は業種によって大きく異なります。
問い合わせなどがコンバージョンだと考えられるBtoBのWebサイトではコンサルティングで10%・製造業で4%程度です。
一方BtoCのWebサイトでは商品の購買をコンバージョンとする場合が多いのでCVRの平均は1%ほどです。
金銭が発生するかどうかも大きく関わっているといえるでしょう。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
CVRを改善する方法
CVRを改善するには以下のような方法が考えられます。
- CV設定の見直し
- コンテンツの改良
- サイトの導線の見直し
- 問い合わせフォームの改善
このうちのひとつを改善するとすぐにCVRが改善されることもあるでしょう。
反対に多くの施策を試してはじめて改善されるケースもあります。
ひとつの方法だけで諦めるのではなく多くの方法を試してください。
CV設定を見直す
コンバージョン設定を見直すとCVRの改善につながるケースがあります。
コンバージョンを「商品購入」から「資料請求」に変更するとCVRは改善される場合もあるでしょう。
わざわざWebページから購入させるのではなく顧客の手元に資料を届けることで電話や店舗での注文につなげれば良いのです。
本当に目指すべきものが何であるのかを考えてみましょう。
ページコンテンツを改良する
サイトの訪問者を増やすのであればSEO対策を考えても良いかもしれません。
しかしCVRを改善するためにはページのコンテンツそのものを改良する必要があるでしょう。
サイト訪問者の目を引くコンテンツ作りやユーザーにとって魅力的なページ・コンヴァージョンに繋がるコンテンツ作りを目指してください。
サイトの導線設計を見直す
サイトのコンテンツが魅力的であってもコンバージョンのポイントがどこにあるのか分かりづらいページはCVRが低くなってしまいます。
いくら興味深いコンテンツであってもユーザーは読んだだけで終わってしまうのです。
コンテンツからコンバージョンポイントまでの導線設計を見直すのもCVR改善に繋がります。
コンバージョンポイントまで分かりやすく導線が引けているかは常に意識しておきましょう。
問い合わせフォームを改善する
コンバージョンポイントまでたどり着いたユーザーは問い合わせフォームに情報を入力します。
しかし問い合わせフォームの入力項目が多ければ多いほどユーザーはうんざりするでしょう。
不愉快になりコンバージョンせずにサイトを閉じてしまうかもしれません。
本当に必要な情報だけの入力フォームになっているかどうか確認してみてください。
ユーザーに不快感を与えないということは大きなポイントになります。
データ解析・活用の事例はこちら
CVR改善による売上インパクト
CVRを改善する目的はコンバージョン数を上げることです。コンバージョン数を上げることにより売上にも繋がります。
CVRを改善することにより売上が向上した事例を確認してみましょう。
具体的な数字を見ることによりCVR改善による売上インパクトがどれほどのものか確認します。
CVR改善によって売上向上した事例
以下は通販サイトの例です。
- セッション5万件/月
- コンバージョン500件/月
- 売上合計250万円(500*5000)
- 購入単価5000円
コンバージョン数÷セッション数×100がCVRですので、この例ですとCVRは1%になります。
この例でCVRを1.5%まで改善するとどうなるか見てみます。
- セッション5万件/月
- コンバージョン750件/月(500*1.5)
- 売上合計375万円(750*5000)
- 購入単価5000円
このように125万円売上が上がりました。
アクセス(流入)を増やすより、CVRを改善する
50,000件のセッションを1.5倍の75,000件に増やすことは大変な苦労があります。
売上を250万円から375万円にするためには25,000件セッションを増やす必要があるのです。
そのためにはSEO対策を整えたり広告を出したりしなければなりません。
しかしCVRを1.5%に改善することができれば売上合計は375万円になるのです。
ポイントを知っているとCVRは改善しますのでアクセスを増やすよりも簡単にできる施策だといえるでしょう。
CVRが低い原因
コンテンツがユーザーニーズにあっていない場合はCVRが低くなります。
成果目標である商品とサイト内容があっていない場合もCVRが伸び悩むケースが有るようです。
この他にもCVRが低い原因は多数考えられます。
これらの原因を考える上で気をつけるべきことは以下のようになります。
- コンテンツの内容に問題があるかどうか
- ページの動線の設計に問題があるかどうか
以上を踏まえながら具体的な原因を紹介しますので参考にしてください。
そもそものサイトの構造がよくない
多くのインターネットユーザーは自分の欲しい情報をいち早く手に入れたいと考えます。
何度もクリックを繰り返してサイト内のページを行き来することはあまり好ましくありません。
サイト内に同じ情報を扱うページが複数あると「また必要のない情報がある」とユーザーはがっかりすることもあるでしょう。
ユーザーに必要な情報を届けるためにもサイトの構造は大切です。
サイトの構造をすぐに把握できるサイトマップの作成などで改善をしていきましょう。
トップページ(ファーストビュー)で企業や商品情報を伝えられていない
トップページはユーザーが最初に訪れる場所として重要な役割を担います。
トップページに企業や商品情報を的確に伝えていないサイトはユーザーの興味を引くことができません。
どのような企業で何を目的としているのかをユーザーに分かりやすく伝える事が重要です。
特に初めて訪れた人にも分かりやすく情報を伝える努力をしましょう。
CVポイントへの導線が良くない
ユーザーは知りたい情報は探しますが「企業が購入して欲しい商品のページ」や「登録をして欲しいページ」をわざわざ探すことはありません。
商品の購買や会員登録などを促すページまで導線が引かれていないとユーザーはそのままサイトを立ち去ってしまいます。
購入を促すページや会員登録を促すページへの導線は特に意識してください。
目を引くコンテンツがない
ユーザーは興味のないページをわざわざ最後まで見ません。
目を引くコンテンツがなければユーザーの興味を引くことはできないでしょう。
最後まで記事を読まれないようなページではコンバージョンに至るのは難しいといえます。
Webページにはユーザーの興味を引くようなキーワードを目に付く場所に配置するのもひとつの手です。
フォームの入力項目が多すぎる
ユーザーから何らかの成果を得るために問い合わせや登録フォームを設置するサイトは多いです。
しかしこれらのフォームが良くなければコンバージョンに至りません。中でもフォームの入力項目が多すぎることは問題です。
少しでもユーザーの情報をたくさん得たいと考えてフォームの入力項目を増やそうと考える方もいらっしゃるかもしれません。
フォームに情報を入力するのはユーザーの時間を奪うことになります。項目が多すぎるとユーザーを不快にするかもしれません。
不快感を覚えたユーザーはフォームの入力を途中で中断してしまうでしょう。
CVR改善するプロセス
CVRを改善するプロセスを見ていきます。
Webサイトはいちど作成して終わりではありません。CVRを改善するプロセスを何度も試行してみましょう。
自社のWebサイトの体制を考えながら臨機応変に対応してください。
アクセス解析ツールを導入
CVRを改善するためにはまず正確なCVRを知る必要があります。
そのためにはアクセス解析ツールの導入を検討してください。
アクセス解析ツールを導入していても設定を自社サイトに合わせて変更していなければ意味がありません。
正しいCVRを知るためにも導入したアクセス解析ツールの設定を見直してみましょう。
目標設定を忘れていたり項目設定で漏れてしまっている箇所があったりするトラブルはよくあります。
CVRを測定
アクセス解析ツールを導入し各種設定が終わればさっそくCVRを測定しましょう。
CVRは業種や目標設定によって大きく変化します。
CVRが低いと感じても業界では十分な成果が出ているケースもあるでしょう。
反対に高い数値だと思って安心していると実は業界内では低い数値だったということがあってもおかしくはありません。
そのため数字だけを見るのではなく改善できるポイントを見つけてみましょう。
改善ページを絞り込み、要因を仮定
CVRを正確に測定することができたら改善できるページの絞り込みを行います。
CVRを改善するとコンバージョンに繋がるページの例は以下のようなものです。
- プレビュー数が多い
- ランディングで流入しているセッションが多い
- コンバージョンポイントに近い
セッションが多いページはいくつかあるでしょう。その中でも比較的 CVRが低いページは改善の余地があるといえます。
改善するページの絞り込みが終わればなぜCVRが低いのか仮設を立ててみましょう。
プレビュー数は多いけれどユーザーがすぐに離脱しているようなページは興味を引くコンテンツがないからかもしれません。
コンバージョンポイントに近いページはフォームの場所が分かりづらかったり使いづらかったりするかもしれないと考えられるでしょう。
仮定に基づいた対策
CVRが低い要因について仮説を立てることができたら仮説に基づいた対策を行います。
コンテンツに問題があるのであればコンテンツを改善していけば良いのです。
コンバージョンポイントへの導線が弱いと感じたら導線をはっきりとしたりフォームの改善をしたりする必要があります。
PCDAサイクルを回すこと
仮説検証を行った後はどうすれば良いのか疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
重要なのはPCDAサイクルを回すことです。
計画する・対策を行う・結果を確認する・改善する、そしてその改善結果を見て新しい計画を立てると良いでしょう。
これらを繰り返すことによりCVRが改善していきます。
支援実績やコンサルティングの詳細は、実績・事例紹介のページをご覧ください。
サイト構造のCVRに対する影響
Webサイトの構造を見直すことによりCVRが改善するケースもあります。
ユーザーの求める情報を的確に提示できるWebサイトはユーザーの興味を引くでしょう。
いきなりコンバージョンポイントを提示するのではなくコンバージョンまでに必要な情報をユーザーに提供することも必要です。
サイトの構造を見直すことでユーザーに的確な情報を提示できるよう意識してください。
ユーザーは求める情報を得ることができれば安心して商品を購入したりユーザー登録をしたりするでしょう。
CVRがなかなか改善できない時は?
CVRの改善方法は多くあります。
ひとつの方法で改善する場合もあれば多くの方法を試してもなかなか改善しない場合もあるでしょう。
業種やサイトの管理体制によっても違ってきます。
CVRがなかなか改善できない場合はデジマクラスにお問い合わせください。
様々な角度から企業に合わせたアドバイスを行います。
改善方法をひとりで模索するよりも短時間で解決までたどり着けるかもしれません。
データ解析・活用の事例はこちら
まとめ
サイトは情報を提示するだけではなく何らかの成果をあげたいと考える企業は多いでしょう。
CVRを改善することにより、今まで以上の成果を得るきっかけになるかもしれません。
コンバージョンポイントまでの導線がきちんとできているのかどうかを確認してみてください。
サイトのコンテンツがユーザーの興味を引くものであるかどうかも重要です。
もしCVR改善が上手くいかない場合はデジマクラスに相談してみてください。
的確なアドバイスを受けてサイトのCVRを上げていきましょう。