「Webサイトの著作権について詳しく知りたい」と思う方もいるのではないでしょうか。

Webサイトの著作権は、原則クリエイター側にあります。

また、著作権は争点ともなりやすいので、しっかり認識した上で作業をしていく必要があるのです。

そこで今回はWebサイトにおける著作権について1から徹底的に紹介していきます。

Webサイトを制作していく上では非常に重要になってくるので、必ず意識しておくようにしてください。

著作権について詳しく知ろう

人差し指を立てるビジネスマンとビックリマーク

まずは著作権とは何かということについて知っておきましょう。

著作権とは、自分の著作物を自由に利用することができる知的財産権の1つです。

例えば次のようなもので著作権が保障されるケースが多くなっています。

  • 小説や本などの出版物
  • 美術品や芸術品
  • 写真
  • 動画・BGM

このように第三者の手によって作られたものは基本的に著作物とみなされます。

これらの著作物を無断で利用した場合、著作権侵害とみなされ、罰金や懲役などが科されることもあります。

そのため、他の著作物を利用する際は必ず引用をして利用する必要があるのです。

 

ワンポイント
 著作権は、自分の著作物を自由に利用することができる知的財産権の1つ。

著作権は譲渡できる?

男性,疑問

ここでは著作権は譲渡できるかどうかについて紹介していきます。

簡単に概要を示しておきます。

  • 財産的利益を保護するものは可能
  • 著作者人格権は不可
  • 著作物を譲渡しないという主張の正当性

ちなみに著作権といっても「人格的な権利」と「財産的な権利」の2つが存在します。

そのため、それぞれしっかり分けて考える必要があるのです。

財産的利益を保護するものは可能

財産的な利益・権利を保護するものは譲渡することが可能です。

著作権法第26条によると、映画以外の著作物を公衆に向けて譲渡することが権利として認められています。

そのため、本人が同意して提出した著作物であれば、譲渡することも可能なのです。

以上のことから、Webサイトにおいても譲渡することは可能だといえます。

ただし大前提の原則として、その著作物が第三者の著作権などを侵害していないことが必要です。

また、契約をした時の用途とは違う使い方をするのは禁止です。

そのため、どこまで利用して良いかをしっかり決めっておく必要があります。

著作者人格権は不可

一方で著作者人格権は不可です。

著作者人格権の中でも、特に「同一性保持権」が当てはまります。

同一性保持権は著作権法20条に記載されており、著者に無断で修正や加筆をすることは禁止されています。

その点、その著作者が死亡しない限り、著作者人格権は永続することになるのです。

ただし、やむをえない場合に限ってその内容・目的に限って修正することが可能です。

著作物を譲渡しないという主張の正当性

著作物を譲渡しないという主張は、承諾を得たかどうかに関わってきます。

著作物を譲渡することに承諾しなければ、その主張は正当化されます。

なぜなら、承諾がない以上著作物を譲渡してもらうことはできないからです。

仮に無断で利用した場合は、窃盗とみなされてしまう可能性も高くなってしまいます。

一方で、著作物を譲渡することに承諾した場合に関しては、その主張は認められません。

ちなみに著作者側は1度著作物を譲渡すると、そのコンテンツを勝手に編集することはできなくなります。

そのため、必ず業務を開始する前に契約を交わすなどを行い、権利関係を明確にしておくようにしましょう。

 

ワンポイント
財産的権利は譲渡可能だが、著作者人格権は譲渡不可能。

著作権と著作物の関係性

PRプランナー概要

ここでは著作権と著作物の関係性について紹介していきます。

著作物とは、例えば次のようなものあげられます。

  • 論文・俳句・小説など
  • 楽曲
  • 絵画
  • 写真
  • コンピュータプログラムやWebサイト

上記のようなものは、1度世に公開されると著作物としてみなされます。

これら著作物に対して著作権が付くということになります。

自分自身のために複製したり、引用すること自体は何ら問題はありません。

しかし、第三者が著者に無断で使用した場合に、著作権を侵害するということにもなります。

いわゆる著作権違反になるのです。

そのため著作物から、どこかを利用したい場合は必ず許可・引用という形で利用しなければなりません。

以上のように著作物が世に出て、初めて著作権がそれぞれに付与されることになるのです。

Webコンテンツにおける著作物の考え方

方法

ここではwebコンテンツにおける著作物の考え方について紹介していきます。

主に3つに分けて説明していきます。

  • ライティング業務
  • ディレクション業務
  • マークアップ業務

ではそれぞれ参考にしてください。

ライティング業務

パソコン作業する手とペン立て

著作権法2条1項1号によると、著作物と認められるには、必ず次の項目を満たしておく必要があります。

  • 思想または感情
  • 創作的
  • 表現
  • 文芸、学術、美術または音楽の範囲に属する

そのためライティングにおいては、なんらかの感情や思想が入っているものは全て著作権違反となりえます。

逆にニュースや歴史など、単なる事実の羅列のようなものは著作権とはなりえません。

そのため、他の記事を参考にすることは問題がないです。

ただしいわゆるコピペ作業は明らかな盗作であり、著作権違反になってしまいます。

また、全ての文章を組み替えるような「リライト」も、そのサイトから民法上の不法行為として責任を問われる可能性もあります。

そのため、他記事を参考にした上で、独自のコンテンツを作成するようにしましょう。

ディレクション業務

ディレクション業務に関しては、創作性の用件を満たすかどうかが重要になってきます。

ただし、ここの基準はあまり明白ではなく、そう作成がないことが明白な場合を除き、広く認めていいとされているのです。

また、他にもディレクション業務に関しては、例えば次のような観点を理解しておく必要があります。

  • 引用やコピペチェックなどの著作権侵害の防止
  • そのWebコンテンツが参入している業界の法律
  • 景品表示法や個人情報保護法などの理解

ディレクター業務は、コンテンツを世に出す前の最後の砦となります。

そのため、引用やコピペチェックなど著作権に当たるものはないか、しっかり確認する必要があります。

また、そのWebコンテンツが参入している業界の法律も一通り把握しておく必要があるでしょう。

加えて、景品表示法や個人情報保護法など、一般的な法律の観点も理解しておく必要があります。

景品表示法とは、不当な表示をなくし、一般消費者の利益を保護するための法律のことです。

個人情報保護法も、特に実名表記を行っているサイトの場合は注意しておきましょう。

マークアップ業務

プログラミング

マークアップ業務とは、HTMLとCSSをマークアップする業務のことです。

つまりサイトのソースを見た上で業務を行うものになります。

HTMLに関しては、基本的に論点となるのは創作性です。

ただし、HTMLは誰が作成しても同様のものになってしまう可能性が高くなります。

そのため、原則著作物には当たらないとされているのです。

 

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Webサイトの著作権は誰のもの?

はてなが浮かぶ男性

Webサイトの著作権は基本的にサイトを作成した人に与えられます。

そのため、イラストや写真が挿入されているWebサイトが検索エンジンに出た瞬間に、著作権が発生することになるのです。

以上のことから基本的にそのWebサイトを作成した人にWebサイトの著作権が与えられます。

もちろんWebサイトであっても、この著作権を譲渡することができます。

そのため、Webサイトを作成する前に必ず著作権関係の契約を交わして、確認をしておくようにしましょう。

 

ワンポイント
Webサイトを作成する前に著作権について確認しておくようにしよう。

コンテンツごとの著作権の考え方

男性

ここではコンテンツごとの著作権の考え方について紹介していきます。

主に以下の5つに絞って紹介していきます。

  • サイトデザイン
  • 記事コンテンツ
  • キャッチコピー
  • 画像・イラスト
  • 動画・音楽

では順に紹介していくので、参考にしてください。

サイトデザイン

作画

サイトデザインは、著作権法2条1項1号によると「文芸、学術、美術または音楽の範囲に属する」ので、著作権に入ります。

ただし、サイトデザインに関しては次の観点があります。

  • レイアウトや色付けの作業だけでは著作物ではない
  • デザインは著作物

つまり、レイアウトや色付けはあくまでデザインの過程の一部ということになります。

そのため、各過程の一部を担当しただけでは著作物とはいいがたいです。

ただし、ここの線引きは非常に曖昧です。

そのため、デザインを担当する場合は、どこまでが著作権に当たるかをしっかり確認しておきましょう。

記事コンテンツ

記事コンテンツの場合には、特に次のような観点を意識する必要があります。

  • フリー素材あるいは購入した画像を使っているか
  • 他サイトのコピペを行っていないかどうか

画像も著作権の1つです。

そのため、他のサイトが使っているものを無断で利用することは厳禁です。

他にも他サイトの文章をそのまま再利用してはいけません。

完全な盗作に当たりますので、必ず参考程度におさめておくようにしましょう。

他サイトの文章を参考にして、独自の文章を作成することは問題ありません。

キャッチコピー

キャッチコピーは、著作権に該当しないことが多いというのが現状です。

なぜなら、3つの理由があります。

  • 創作性の要件に当てはまりにくい
  • 日常的に利用されている
  • 他の文章と比べて言葉が短い

キャッチコピー自体は、日常的に利用されているものが多いのが現状です。

そのため、目新しさはなく、創作性の要件に当てはまりにくいという理由があります。

ただし、過去にキャッチコピーについて裁判になったことがあるため、できるだけ抵触しないように作成する方が望ましいです。

画像・イラスト

画像やイラストは、著作物に入ります。

無断で利用すると、争いの火種になってしまう可能性が高いです。

そのため必ず次のことを守って利用するようにしましょう。

  • フリー素材を使う
  • 購入できるサイトでダウンロードする

特に創作性の強いイラストは、著作権として争われやすいので、必ず気をつけるようにしましょう。

動画・音楽

動画や音楽も著作権に関わってきます。

例えば音楽を利用したい場合は、次の観点を必ず確認しておくようにしましょう。

  • 著作権が切れている楽曲であるか
  • 著作権上手続きは特段必要ないか

音源の作成者が死亡して70年経つと、著作権が切れます。

そのため、著作権が切れているかいないかを確認するようにしましょう。

また、次の観点に当てはまるものは手続きなしに利用することが可能です。

  • 私的使用のために複製すること
  • 営利を目的としない場合

これらに該当する場合は使用しても問題ありません。

 

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Webサイト制作における著作権の注意点

男性

ここではWebサイト制作における著作権の注意点について紹介していきます。

  • 他サイトのコピーコンテンツはNG
  • 許可なく他サイトの素材を使うことはNG
  • 写真撮影時も要注意

では順に紹介していきますので、参考にしてください。

他サイトのコピーコンテンツはNG

他サイトのコピーコンテンツは基本的にNGです。

許可なく使用すると、著作権に引っかかってしまいます。

著作権のみならず、検索ページに表示されなくなってしまうことにもつながります。

そのため、必ず独自のコンテンツを作成するようにしましょう。

許可なく他サイトの素材を使うことはNG

許可なく他サイトの素材を使うことも控えてください。

これは、盗用とみなされます。

そのため必ずフリー素材のものを利用するようにしましょう。

もし利用したいものがあった場合は許諾を得ることが必要です。

写真撮影時も要注意

写真撮影時に、他の人が映らないようにしましょう。

これは肖像権が関わってきます。

その人が許可していないのに公開すると、肖像権侵害になってしまうのです。

そのため、写真撮影を行う際も注意しておくようにしましょう。

Webサイト制作は著作権を意識しよう

ポイント 男性

Webサイトの制作は、画像やコンテンツなど様々な要素が著作権に絡んできます。

そのため、著作権にあたりそうなところを、必ず意識しておく必要があるのです。

たった1個であっても、著作権侵害として訴えられる可能性があります。

そのため、必ず著作権について意識するようにしましょう。

 

ワンポイント
著作権に当たりそうなところを必ずチェックしておこう。

Webサイトの著作権について相談したいときは

パソコン

Webサイトの著作権については上記の通りです。

しかし、「もう少し著作権の詳細について知りたい」という方もいるのではないでしょうか。

そんな時はデジマクラスまでご相談ください。

デジマクラスでは、Webサイトの著作権について専門のコンサルタントが多数在籍しています。

加えて、どのような観点を気をつけるべきか提言をすることも可能です。

弊社と一緒に、著作権に当たらないサイト制作を行っていきましょう。

 

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まとめ

男性,電球

Webサイトの著作権についてここまで紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

簡単にここまでのことについて振り返っておきましょう。

  • 著作権は自分の著作物を自由に利用することができる知的財産権の1つ
  • Webサイトの著作権は基本的にサイトを作成した人に与えられる
  • どこまでが著作権に入るかを必ず契約時に確認しておこう

できるだけ著作権は慎重に対応していくようにしましょう。

この記事があなたにとって参考になれば幸いです。